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10/6/2026 トップページの花の写真をホソバノツルリンドウに変更。花のページはこちら。

ホソバノツルリンドウは北海道・本州・四国に分布し、山地に生育するツル性の多年草です。同じリンドウ科のツルリンドウと似た雰囲気の花を咲かせますが、別属に分類され、花冠や果実の姿は大きく異なります。福島県ではなかなか見ることができず、県版レッドリストでは準絶滅危惧の扱いです。今年は秋の花の開花が早まっているため、本種もそろそろ咲き始める頃かと思い、阿武隈山地の自生地を訪れました。しかし、さすがにまだ早かったようで、開花しているのはほんのわずかでした。もう少し経ってから、また訪れようと思っています。
10/4/2026

ポストカード『福島県の野生ラン -魅惑の着生ラン10種-』を製作しました。

9月12日に開催された「ふくしま★いきもの交流会」に個人として出展し、『福島県の野生ラン』の書籍や写真、ポストカードの試作品を展示・販売しました。また、9月23日の「ラン懇話会第93回大会」では、書籍とポストカードを販売しました。

ありがたいことに、会場では大変ご好評をいただき、ポストカードをお買い上げくださる方もいらっしゃいましたので、このたびSTORESのオンラインショップでも販売を開始いたしました。

今回販売するのは、福島県に咲く10種類の着生ランを収録した、オリジナルのポストカード10枚セット(カバー・プラケース付き)です。撮影者自身が1枚ずつインクジェットプリンターでプリントし、仕上げています。詳しくはこちらのSTORESの商品ページをご覧ください。

10/1/2026 トップページの花の写真をコシオガマに変更。花のページはこちら。

コシオガマは北海道~九州に分布し、低い山地の日当たりのよい草地や林縁に生育する1年草です。草丈は20~60センチで、全体に腺毛が密生し、三角状卵形で羽状に深く切れ込む葉が対生します。上部の葉腋に長さ2センチほどの淡紅紫色の唇形花をつけ、上唇は浅く2裂して反り返り、下唇は浅く3裂します。福島県では全域でややふつうに見られます。2年ぶりに訪れた阿武隈山地の自生地では、今年も車道脇に見事な群生が見られました。
9/28/2026 トップページの花の写真をクロヤツシロランに変更。花のページはこちら。

クロヤツシロランは本州・四国・九州に分布し、常緑広葉樹林や竹林、スギ林などに生える菌従属栄養植物です。茎の高さは2~3センチしかなく、目立たない紫色を帯びた褐色の花が地表すれすれに咲きます。長さ1センチほどのがく片と側花弁が合着し、先で分かれて平開します。唇弁の色はより濃く、表面に黄白色の毛が密に生えます。関東地方以西に分布するとされていましたが、最近になって福島県でも自生が確認されました。別カットの写真はこちらで。
9/17/2026 トップページの花の写真をアオキランに変更。花のページはこちら。

アオキランは本州北部と中部地方に分布し、落葉樹林下に生育する草丈10~20センチの菌従属栄養植物です。茎は肉質で、膜質の鞘状葉を数個つけます。茎の上部には淡褐色の花を4~7個ほど総状につけます。側花弁はがく片よりやや短く、紫褐色の斑点があり、広卵形の唇弁には両面に紫褐色の斑点があります。距は前方に曲がり、先端が太く二裂するのが特徴です。福島県内では貴重な会津地方の自生地で、昨年、一昨年とまったく姿を見せませんでしたが、今年は12株が現れ、ひと安心しました。
9/14/2026 トップページの花の写真をミヤマツチトリモチに変更。花のページはこちら。

ミヤマツチトリモチは、日本に数種が分布するツチトリモチ科の寄生植物の一つです。本州から四国、九州の山地に分布し、主にカエデ類やシデ類などの樹木の根に寄生します。草丈は8~14センチほどで、花茎には鱗片状の葉がつき、先端に橙色の長楕円形の花穂をつけます。雌雄異株とされていますが、これまで雄株は発見されておらず、見られるのは雌株だけです。花穂には多数の雌花が埋もれており、表面にあるつぶつぶは花ではなく、棍棒状の小棍体と呼ばれる器官です。雌花は小棍体に覆われているため、花そのものを外側から見ることはできません。福島県内では全域に分布しますが、目にする機会は多くなく、県版レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類の扱いです。
9/11/2026 トップページの花の写真をヤマジノホトトギスに変更。花のページはこちら。

ヤマジノホトトギスは北海道(西南部)~九州に分布し、山地のやや湿った林内に生育する草丈30 ~ 60センチの多年草です。茎は通常分枝せず、先のとがった長楕円形の葉をつけ、葉の基部は茎を抱きます。茎頂や葉腋につく花は径2.5センチほどで、花被片は下から1/3ほどの位置で折れ曲がって平開します。折れ曲がった部分のすぐ下には紅紫色~暗紫色の大きな斑紋があり、先端部には多数の小さな斑点があります。花柱は3裂し、それぞれの先端がさらに2裂します。雄しべは6本です。噴水のように広がる花柱と雄しべの形がユニークです。福島県には広く分布し、ふつうに見られ、私たちの身近な場所でも見かける機会は多いです。
9/6/2026 トップページの花の写真をアケボノソウに変更。花のページはこちら。

アケボノソウは北海道~九州に分布し、山地の湿った所に生育する草丈60~90センチの2年草です。花の白色を明け方の空(曙)に、花にある斑点を明け方に輝く星に見立ててこの名がつきました。細かな斑点と黄緑色をした2つの丸い腺体をもつ花弁はじつに美しく、また、その花をたくさんつけた草姿も見事です。福島県には広く分布し、山間の沢沿いや湿地の周辺などでよく見られます。
9/2/2026

トップページの花の写真をサネカズラの雄花と雌花に変更。花のページはこちら。

サネカズラは本州~沖縄に分布し、暖地の山野に生育する常緑のつる性木本です。秋に熟す光沢のある赤い果実が魅力的です(果実の写真はこちらで)。夏に咲く雌雄異株(また
は同株)の花は、どちらも花被片が黄白色ですが、雄花の中央には赤い葯をつけた雄しべが球状に集まり、雌花には淡緑色の雌しべの集合体があり、白色の花柱が表面に出ています。昨年初めて花を見ることができましたが、撮影できた花は多くありませんでした。今年も咲いている花は少なく、まだ蕾のものや、早くもほんのりと色づき始めたものなど(写真はこちらで)、様々な状態のものが見られました。

8/31/2026 トップページの花の写真をイヌハギに変更。

イヌハギは本州~沖縄に分布し、河川敷や海に近い砂地などに生育する草丈1~1.5メートルのマメ科ハギ属の半低木状の多年草です。葉は3出複葉で小葉は長さ3~6センチの長楕円形。枝先に長さ8~10ミリの白色の花が総状に集まって咲きます。花には濃い紅紫色の斑点が入り、とてもかわいらしいです。また閉鎖花も葉腋に多数集まってつきます。福島県には広く分布しますが、河川開発などによって生育地が減少し、個体数も減っているようです。県版レッドリストでは絶滅危惧 IA 類の扱いです。
8/29/2026

トップページの花の写真をアキノギンリョウソウに変更。花のページはこちら。

アキノギンリョウソウは北海道~九州に分布し、山地に生育する草丈10~30センチの菌従属栄養植物です。ギンリョウソウモドキとも呼ばれるように、ギンリョウソウによく似ていますが、別属に分類されます。ギンリョウソウとの大きな違いは、その名のように花期が8~9月であることと(ギンリョウソウは5~7月)、果実が液果ではなく蒴果となることです。福島県には広く分布し、見かける機会も多いです。

本種は北米にも分布し、インディアン・パイプ(Indian Pipe)と呼ばれています(北米編のページはこちらをご覧ください)。興味深いことに、北米では日本よりも花期がかなり早く、6月中には咲き始めます。近年の分子系統学的研究によると、本種は日本を含む東アジア、北米、中央アメリカの3地域で系統が分かれていることが示唆されています。これら系統間の進化的な違いが、開花時期のずれに影響しているのかもしれません。

8/27/2026 トップページの花の写真をツチアケビの果実に変更。花のページはこちら。

ツチアケビは7月15日のトップページを飾りましたが、早くも果実が実り始めました。花を見る機会は多いものの、きれいに実った果実を多数つけた姿を見ることは、そう多くありません。今回は、今年はあまり花を見ることができなかった県南地方の自生地で撮影しました。
8/25/2026 トップページの花の写真をメハジキに変更。花のページはこちら。

メハジキは北海道(南西部)から沖縄まで日本全土に分布し、山野の草地や道端、荒地などに生育する一年草または越年草です。草丈は50~150センチになり、葉は長さ5~10センチで3深裂し、裂片はさらに羽状に切れ込みます。茎の上部の葉腋に、長さ1~1.3センチほどの淡紅色の唇形花を数個ずつつけます。前回トップページを飾ったキセワタによく似ていますが、細かく裂けた葉の形が見分けるポイントです。福島県には広く分布するものの、ややまれにしか見られません。県版レッドリストには記載されていません。今回は、昨年の花後の時期に見つけた県南地方の自生地を再訪し、すばらしい群生に出会えました(写真はこちらでご覧ください)。
8/23/2026 トップページの花の写真をキセワタに変更。花のページはこちら。

キセワタは北海道~九州に分布し、山地の草地に生育する多年草です。草丈は60~100 cmと大型で、縁に粗い鋸歯のある楕円形の葉が対生し、茎上部の葉腋に数個ずつ紅紫色の美しい花をつけます。2唇形の花冠は長さ2.5~3 cmで、上唇は帽子状、下唇は3裂し、中央裂片が大きく濃色です。草地の開発などにより全国的に減少しており、福島県でも見る機会は非常に少なく、絶滅危惧 IA 類の扱いです。
8/21/2026 トップページの花の写真をレンゲショウマに変更。花のページはこちら。

レンゲショウマは本州と四国の山地に分布し、薄暗く湿り気のある林床に生育する1属1種の多年草です。草丈は 80~150センチになり、気品のある薄紫色の美しい花を下向きに咲かせます。花弁状に開いているのはがく片で、花の内側に立ち上がるようにつくのが本来の花弁です。福島県が分布の北限とされてきましたが、近年は宮城県や岩手県でも見出されています。福島県では中通り地方や阿武隈山地に産地が多く見られます。
8/19/2026 トップページの花の写真をミヤマウズラに変更。花のページはこちら。

ミヤマウズラは北海道~奄美大島に分布し、山地の樹林内に生育します。茎は地を這い、先端が立ち上がって草丈12~25センチになります。葉は先のとがった広卵形で、数個が互生します。花茎には縮毛が密生し、上部にやや褐色を帯びた白色の花を5~12個ほどつけます。側花弁は広倒披針形で、がく片よりやや長く、先端に黄褐色の小さな斑があります。唇弁の基部は袋状にふくらみ、内面に毛が生えています。福島県内には広く分布し、よく見られます。今年は、前々回トップページを飾ったナツエビネと同様、順調に開花までたどり着いた花が多いようです。群生している様子は、こちらでご覧ください。
8/17/2026

トップページの花の写真をアケボノシュスランに変更。花のページはこちら。

アケボノシュスランは北海道~九州に分布し、山地の薄暗くやや湿った林床に生育します。茎は横に這い、先端が斜上して高さ5~15センチになります。先がとがり、縁が波打つ卵状楕円形の葉を数個互生します。茎先には淡紅色を帯びた白色の花を密につけ、花序はやや一方に偏ります。福島県では中通り地方と会津地方に分布し、見かける機会も多いものの、準絶滅危惧の扱いです。今年は当たり年のようで、私たちが見ている中通り地方の自生地でも、すばらしい群生が見られました(写真はこちらでご覧ください)。

8/15/2026 トップページの花の写真をナツエビネに変更。花のページはこちら。

すでにナツエビネは中通り地方で撮影したものが8月6日のトップページを飾りましたが、会津地方でも花盛りを迎えています。今年はコクランもそうでしたが、ランミモグリバエによる花茎や蕾の食害が少ないのか、開花までたどり着く花が多く、各地で花つきもよいようで、うれしい限りです。別カットの写真はこちらでご覧ください。
8/14/2026 トップページの花の写真をトンボソウに変更。花のページはこちら。

トンボソウは北海道~九州に分布し、湿り気のある林床に生育します。草丈は15~35センチで、下部に長楕円形の葉を2個つけます。茎の上部に淡緑色の小さな花を穂状に多数つけます。舌状の唇弁は長さ約3.5ミリで、基部の両側が耳状に張り出してT字型になるのが特徴です。距は長さ5~6ミリで、下方に垂れます。花のアップの写真はこちらでご覧ください。よく似たイイヌマムカゴは、葉の縁がやや波打ち、唇弁の基部がT字型にならないほか、距が楕円形をしているため、区別できます。福島県には広く分布し、ふつうに見られます。
8/13/2026 トップページの花の写真をミズトンボに変更。花のページはこちら。

ミズトンボは北海道~九州に分布し、日当たりのよい低地の湿原に生育します。草丈は30~70センチで、先のとがった線形の葉が茎の下部につきます。茎の上部につく花の背がく片と側花弁は合わさってかぶと状になり、緑色の唇弁は十字形に3裂します。左右の側裂片が斜上するのが特徴で、同属のオオミズトンボでは下垂します。距の先は球状に膨らみます。福島県に広く分布するようですが、湿地の開発などによって個体数を大きく減らし、絶滅危惧 IB 類の扱いです。
8/12/2026

トップページの花の写真をシロバナモジズリに変更。

ネジバナの白花品をシロバナモジズリ(f. albescens)と呼びます。ネジバナがトップページを飾った7月16日の更新記録でも述べたように、ネジバナの花色には株によって様々な濃淡があります。これまで白っぽい花を目にすることは多々ありましたが、完全な白花を見たのは初めてです。なお、北米にもネジバナの仲間が数多く自生しており、その多くは白花です。詳しくは「Slender Ladies'-tresses」のページをご覧ください。

8/11/2026 トップページの花の写真をツリシュスランに変更。花のページはこちら。

ツリシュスランは北海道~九州に分布し、山地の林内の樹幹や岩上に着生します。釣り針のように立ち上がる花序に、アケボノシュスランに似た淡紅色の花が一方に偏って多数つきます。茎の長さは10~20センチで、数個つく葉は光沢があり、線状披針形~卵形で、縁は波打ちます。花の長さは5ミリほどです。福島県では尾瀬国立公園に記録がありますが、ごくまれにしか見られません。2010年に見つけて以来、毎年のように観察している株は、ここ数年あまり花をつけず、昨年は全く咲かなかったのですが、今年は一転して13株も花茎が上がり、見事な姿を見せました。群生している様子はこちらとこちらでご覧ください。
8/10/2026 トップページの花の写真をエゾスズランに変更。花のページはこちら。

エゾスズランは北海道~九州に分布し、低地~亜高山帯の林内に生育します。アオスズラン(青鈴蘭)とも呼ばれます。草丈は30~60センチで、全体に褐色の短毛があります。葉は楕円状卵形で、基部は茎を抱きます。緑色の花を総状に10~30個つけ、花径は1.5センチほどです。花色には変化が多く、赤みを帯びるものもあります。唇弁の後部は内側に巻き込み、内側は暗褐色です。福島県では主に中通り地方と会津地方の山地でややまれに見られる程度です。
8/9/2026 トップページの花の写真をコイチヨウランに変更。花のページはこちら。

コイチヨウランは北海道・本州(近畿地方以北)・四国に分布し、山地~亜高山帯の樹林下に生育します。草丈は10~20センチと低く、その名のとおり、広卵形の葉を根元に1個つけます。花は淡黄緑色で、径7~8ミリと小さく、茎の上部にまばらに2~7個、うつむいて咲きます。唇弁は長さ5 ミリほどで、紅紫色~褐色の斑紋があります。福島県では吾妻連峰・磐梯山・那須連峰・会津地方の山などでややまれに見られますが、小さくて見つけにくいです。
8/8/2026 トップページの花の写真をオオヤマサギソウに変更。花のページはこちら。

オオヤマサギソウは北海道~九州に分布し、亜寒帯~冷温帯の山地の樹林内に生育します。草丈は40~60センチで、葉は下部の2個が大きく、狭長楕円形で光沢があります。穂状の花序に淡緑色~白色の花をやや密に多数つけます。鎌状に湾曲して平開する白色の側萼片が特徴的で、クリオネが泳いでいる姿を彷彿とさせます。唇弁は広線形で、細い距が後方に突き出します。福島県では主に会津地方と中通り地方に分布し、見かける機会は多いです。
8/7/2026 トップページの花の写真をミヤマフタバランに変更。花のページはこちら。

ミヤマフタバランは北海道~九州に分布し、亜高山帯の針葉樹林下に生育します。草丈は10~25センチで、茎の中ほどに光沢のある三角状心形の葉を2個対生します。花は緑褐色で、茎の上部に数個~10個がまばらにつきます。唇弁は基部の両側に耳状の裂片があり、先端部は深く2裂し、裂片の先は丸みを帯びます。福島県では吾妻連峰・安達太良連峰・尾瀬国立公園などでまれに見られますが、小さくて目立たず、ハイマツなどの低木の下に隠れるように咲くため、見つけるのは容易ではありません。
8/6/2026 トップページの花の写真をナツエビネに変更。花のページはこちら。

ナツエビネは北海道~九州に分布し、湿り気のある落葉樹林下や沢沿いなどに生育します。草丈は20~40センチで、縦じわが目立つ長楕円形の葉を根元に3~5個つけます。茎の上部にややまばらに10~20個の花を咲かせ、白色のがく片と線形の側花弁は上方に反り返り、濃い紅紫色の唇弁は3深裂します。唇弁の基部には3本の隆起線があり、中裂片の縁は波状で、先はとがります。距はありません。昨年、情報をいただいて中通り地方で見ることができましたが、今年は2本の花茎を伸ばし、早くも美しい花を咲かせていました。
8/4/2026 トップページの花の写真をアオフタバランに変更。花のページはこちら。

アオフタバランは本州・四国・九州に分布し、山地の林内に生育します。草丈は10~20 cmで、地上近くに柄のない特徴的な三角状卵形の葉を2個対生します。葉に光沢はなく、白粉を帯びたような緑色をしていて、表面には白い葉脈が目立ちます。茎の上部に淡緑色の花を5~20個総状につけます。側花弁とがく片は披針形~線形で、唇弁の先は浅く2裂します。福島県ではごくまれにしか見られず、絶滅危惧 II 類の扱いです。
8/2/2026 トップページの花の写真をオゼノサワトンボに変更。花のページはこちら。

オゼノサワトンボは北海道と本州の関東地方北部以北に分布し、日当たりのよい湿地に生育します。ヒメミズトンボ(姫水蜻蛉)の変種、あるいはオオミズトンボの変種として扱われます。花は小型で、側がく片と唇弁は基本種の3 分の2程度の長さです。唇弁の側裂片は基本種と同様に湾曲して下垂します。距は長さ1.5 cm以下(基本種は2.5~3 cm)で、先端はあまり膨らみません。福島県では尾瀬と奥会津の湿原に分布していますが、個体数は少なく、生育地も限られています。
7/31/2026 トップページの花の写真をイイヌマムカゴに変更。花のページはこちら。

イイヌマムカゴは北海道(西南部)~九州に分布し、山地の林床や林縁に生育するラン科ツレサギソウ属の多年草です。草丈は 20~30 センチで、茎の中ほどに縁がやや波打つ長楕円形の葉を 2 個つけます。ツレサギソウ属の中では最小の花を穂状に多数咲かせます。淡緑色のがく片と側花弁が合わさってかぶと状になり、白色で舌状の唇弁は長さ 2~3 ミリしかありません。唇弁の基部両側には小裂片があり、楕円形の距が下垂します。全国的に自生地は少なく、福島県でも絶滅危惧 IA 類の扱いです。
7/29/2026 トップページの花の写真をハクウンランに変更。花のページはこちら。

ハクウンランは本州・四国・九州に分布し、山地~亜高山の林床に生育します。茎は基部で匍匐し、立ち上がって草丈は5~13 cmほどになります。卵円形の葉を根元に2~3個互生します。茎の上部に長さ1 cmほどの花を数個咲かせます。先端が突出した四角形の唇弁が特徴的で、白い袴やちりとりのように見えます。茎やがく片には白い柔毛が生えるのも目立ちます。福島県内に広く分布していますが、まれにしか見られません。県版レッドリストでは準絶滅危惧の扱いです。
7/24/2026

トップページの花の写真をヒメノヤガラに変更。花のページはこちら。

ヒメノヤガラは本州(岩手県以南)~九州に分布し、暖温帯の常緑樹林下に生育する菌従属栄養植物です。草姿が別属のオニノヤガラを思わせますが、小型であることからこの名が付けられました。やや赤みを帯びた茶色の茎の上部に、5~15 個ほどの黄褐色の花を総状に咲かせます。唇弁は上部に位置し、先端が広がってT字形となります。花被片は互いに重なって筒状となり、花はあまり開きません。子房と花被片は蕾のときには花茎に沿って直立していますが、開花すると花被片だけが外側へ直角に曲がります。全国的に生育地は少なく、福島県でも絶滅危惧 IB 類の扱いです。

7/21/2026 トップページの花の写真をシロテンマに変更。花のページはこちら。

シロテンマはオニノヤガラの一変種で、花色はオニノヤガラに比べて白みが強く、茎や子房は淡い褐色をしています。草丈がオニノヤガラよりもかなり低いことや、花数が少なくまばらにつくこと、花の形態がよく似ながらもやや異なること、さらに花期が約1カ月ほど遅いことなどから、独立種とする考えもあります。福島県内ではごくまれにしか見られません。県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。昨年新たに見つけた浜通り地方の自生地では、今年も再び姿を現し、7株ほどが確認できました。
7/18/2026 トップページの花の写真をタシロランに変更。花のページはこちら。

タシロランは本州~沖縄に分布し、常緑樹林下に生育する菌従属栄養植物です。草丈は20~50センチ。茎は白黄色で、鱗片葉がまばらにつき、上部に多数の白色の花を総状につけます。花は長さ1~1.5センチで、広卵形の唇弁には紅紫色の斑点と中央に2本の隆起線があり、距は長楕円形です。かつては関東地方以西に分布するとされていましたが、ごく最近になって福島県浜通り地方でも自生が確認されました。
7/16/2026 トップページの花の写真をネジバナに変更。北海道編の花のページはこちら。

ネジバナは日本全土に分布し、日当たりのよい草地や田の畦、芝生などに生育します。草丈は10~40センチで、先のとがった広線形の根出葉を2~5個つけます。茎は上部でらせん状にねじれ、径4~5ミリの淡紅色の花が横向きに多数つき、らせん状に連なります。背がく片と側花弁は合わさってかぶと状になり、唇弁は白色で、縁には細かな歯牙があります。福島県内には広く分布し、ふつうに見られます。写真はいわき市内の山の草原で撮影しました。花色の濃淡は株によって様々です。白っぽい花の写真はこちらでご覧ください。
7/15/2026 トップページの花の写真をツチアケビに変更。花のページはこちら。

ツチアケビは北海道~九州に分布し、山地の林内に生育する大型の菌従属栄養植物です。風変わりな草姿ながら、美しい黄褐色の花を咲かせます。秋には赤く熟した果実を多数つけ、その姿はバナナやソーセージを思わせます。この果実をアケビの実に見立てたことが、和名の由来です。福島県ではややまれですが、県内各地で見ることができます。写真は平田村、須賀川市、郡山市の境界に位置する蓬田岳で撮影しました。
7/13/2026 トップページの花の写真をコバイケイソウに変更。花のページはこちら。

山地~亜高山帯の湿原でよく見られるコバイケイソウは、数年おきに一斉に花を咲かせる「当たり年」があることで知られています。花の少ない年とは対照的に、当たり年には湿原が白い花で埋め尽くされるような見事な景観が広がります。 今年の吾妻連峰のコバイケイソウは、昨年に続いて2年連続の当たり年となったようで、浄土平近くの栂平でも見事な群生が広がっていました。
7/11/2026 トップページの花の写真をネモトシャクナゲに変更。花のページはこちら。

ネモトシャクナゲは、ハクサンシャクナゲの八重咲き品種です。雄しべなどが花弁化し、それらがつながって花弁状になるため、花が二重になったように見えるのが特徴で、福島県の県花でもあります。 私たちは2009年に吾妻連峰の浄土平周辺で初めてこの花に出会い、2011年にも観察しました。しかし、それ以来見る機会がなく、今回久しぶりに自生地の様子を確かめに訪れました。 その結果、確認している3か所の自生地のうち1か所では株が健在で、ちょうど咲き始めたばかりの新鮮な花を見ることができました。一方、残る2か所はまだ蕾が硬く、開花まであと1~2週間ほどかかりそうでした。八重咲きの花を咲かせるのかどうか、機会を見つけて再訪し、確かめたいと思います。
7/10/2026 トップページの花の写真をヒトツバイチヤクソウに変更。花のページはこちら。

ヒトツバイチヤクソウは、退化した小さな葉が1~2枚しかつかないイチヤクソウの1品種(あるいは変種)です。イチヤクソウの仲間は半寄生性(部分的菌従属栄養植物)で、本種は特に菌への従属性が進んでいると考えられています。花茎が紅紫色を帯び、花冠も赤みを帯びるのが特徴です。ベニバナイチヤクソウに似ていますが、花数は少なく、花期は約1か月遅れます。裏磐梯で6月中旬に今にも咲きそうな蕾を見つけましたが、なかなか開花せず、4回目の再訪となった7月6日にようやく開花した姿をカメラに収めることができました。
7/9/2026 トップページの花の写真をギボウシランに変更。花のページはこちら。

ギボウシランは北海道(西南部)~屋久島に分布し、暖地の樹林内のやや湿った場所に生育します。草丈は15~30センチで、根元に2個つく光沢のある広卵形の葉は基部が心形で、先はとがります。茎は紫色を帯び、上部に淡緑色~濃紅紫色の花を10数個つけます。唇弁は長さ5~6ミリで、基部の両側に2個の突起があり、中央に暗紫色の筋が入ります。全国的に個体数は少なく、福島県では近年、会津地方と中通り地方で見出されました。
7/8/2026 トップページの花の写真をオニノヤガラに変更。花のページはこちら。

オニノヤガラは北海道~九州に分布し、山地の林下に生育する菌従属栄養植物です。草丈は40~100センチで、黄褐色の茎には薄い鱗片葉がまばらにつきます。花は通常黄褐色ですが、緑色味の強いものなど変異があります。花は長さ1センチほどで、20~50個つきます。3個のがく片は合着して壺状となり、その内側に小さな側花弁があります。唇弁は卵状長楕円形で、縁は細かく裂けます。福島県内に広く分布していますが、ややまれにしか見られません。
7/7/2026 トップページの花の写真をコクランに変更。花のページはこちら。

コクランは本州~沖縄に分布し、暖地の常緑樹林下に生育します。草丈は15~30センチで、茎の基部に先のとがった広楕円形の葉を3~6枚つけ、上部に暗紅紫色の花を5~10個まばらに咲かせます。がく片は長さ1センチほどの狭楕円形、側花弁は倒針形、唇弁は長さ1センチほどの倒卵形で反曲し、中央に溝があり、先端は浅くへこみます。福島県が国内分布の北限で、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。今年の梅雨は低温が続いたせいか、傷みのある株は少なく、久しぶりに見事な群生を堪能できました。
7/5/2026 トップページの花の写真をジガバチソウに変更。花のページはこちら。

ジガバチソウはすでに6月21日のトップページを飾りましたが、今シーズンは見かける機会が多く、これまで見たことのない場所でも数多くの株に出会うことができました。写真は会津地方で撮影したものです。中通り地方の山で目にした見事な群生の写真はこちらでご覧ください。近くではコフタバランや、花茎を伸ばしたミヤマフタバランも見ることができました。
7/3/2026 トップページの花の写真をシャクジョウソウに変更。花のページはこちら。

シャクジョウソウは北海道~九州に分布し、山地のやや暗い林内に生育する菌従属栄養植物です。全体が淡黄褐色をしており、草丈は10~20センチほどです。茎は肉質で直立し、葉の退化した鱗片葉が多数互生します。茎先に鐘形の花を4~10個下向きにつけます。長楕円形のがく片と花弁はそれぞれ4~5枚あります。福島県に広く分布するものの、生育地は少なく、同じ菌従属栄養植物であるギンリョウソウと比べると見かける機会は少ないです。
7/1/2026 トップページの花の写真をヨウラクランに変更。花のページはこちら。

ヨウラクランは福島県を分布の北限とし、沖縄まで分布する暖地性の着生ランです。樹幹や岩場に生育し、肉厚で先のとがった常緑の葉を互生します。茎の先端から長い花穂を垂れ下げ、多数の小さな花を先端側から順に咲かせます。橙赤色の花は長さ 1~2ミリほどとごく小さいものの、たいへん美しい姿をしています(花のアップの写真はこちらで)。福島県では浜通り地方の渓谷などでまれにしか見られず、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。
6/29/2026 トップページの花の写真をオノエランに変更。花のページはこちら。

オノエランは本州中北部の亜高山帯に分布し、日当たりのよい岩石混じりの草地に生育します。草丈は10~15センチほどで、茎の基部に光沢のある長卵形の葉を2枚つけます。茎の上部に数個の白い花を咲かせます。唇弁の先端はわずかに3裂し、黄褐色のW字形の模様が花のアクセントになっています。福島県では飯豊山、安達太良連峰、那須連峰、尾瀬国立公園などに分布し、まれながら吾妻連峰でも見ることができます。
6/27/2026 トップページの花の写真をショウキランに変更。花のページはこちら。

ショウキランは北海道(西南部)~屋久島に分布し、深山の樹林下に生育する菌従属栄養植物です。草丈は10~25センチほどで、太い茎から出た長い花柄をもつ3~10個ほどの淡紅紫色の花がまばらにつきます。花の径は2~3センチで、袋状の唇弁の舷部と側花弁の縁に紫色の斑点があります。距は先が淡黄色で、前方に膨らみます。福島県では主に会津地方でごくまれにしか見られません。
6/25/2026 トップページの花の写真をコフタバランに変更。花のページはこちら。

コフタバランは北海道・本州(中部地方以北)・四国に分布し、山地から亜高山帯の樹林下に生育します。草丈は10~20センチと低く、茎は直立し、中ほどに三角状広卵形で縁に波状のしわのある葉を2枚つけます。茎の上部に4~10個の小さな黄緑色の花を咲かせます。唇弁の長さは3~4ミリで、先が深く2裂して鋭くとがります。基部の両側には小さな裂片があります(花のアップの写真はこちらで)。福島県では中通り地方と会津地方の高山でごくまれに見られるのみで、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。
6/23/2026 トップページの花の写真をクモキリソウとウメガサソウに変更。花のページはこちらとこちら。

とある花を求めて須賀川市内の山を訪れましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。その代わり、咲き始めたクモキリソウと、ちょうど見頃を迎えたウメガサソウを多数見ることができました。どちらも福島県内では比較的よく見かける植物です。
6/21/2026 トップページの花の写真をジガバチソウに変更。花のページはこちら。

ジガバチソウは北海道~九州に分布し、山地~亜高山帯の明るい樹林下や岩上、崖地などに生育します。草丈は10~20センチほどで、偽鱗茎から花茎と、縁が波状に縮れる広卵形の葉を2個出します。花は茎の上部に10~20個つき、がく片と側花弁は長さ約1センチの線形です。暗紫褐色の筋が入る唇弁は長さ6~8ミリで、基部で折れ曲がって下向きとなり、先端は鋭くとがります。福島県内には広く分布していますが、出会う機会は多くありません。写真は会津地方の山で撮影しました。花つきのよい大型株の写真はこちらで。
6/19/2026 トップページの花の写真をトキソウとサワランに変更。花のページはこちらとこちら。

どちらもこの時期、日当たりの良い湿地や湿原に咲く美しいラン科植物です。会津地方の湿原で撮影しました。トキソウはちょうど見頃を迎え、サワランは咲き始めたところでした。
6/17/2026 トップページの花の写真をタンザワサカネランに変更。花のページはこちら。

タンザワサカネランは2008年に新種記載されたサカネラン属の菌従属栄養植物です。草丈は5~20センチで、茎の基部に大きな苞葉があり、茎には10~20個の花をつけます。唇弁と側花弁はがく片に覆われ、花はほとんど開かないのが特徴ですが、わずかな開口部が見られるものもあります。 毎年訪れて観察を続けている福島県の自生地では、早くも姿を現しているのを確認しました。しかし、見つかったのは写真の4株だけでした。もう少し時期が進めば、さらに多くの株が見られるのではないかと期待しています。
6/15/2026 このたび、拙著『福島県の野生ラン』が登山専門誌『山と溪谷』2026年7月号(本日発売)の書評「今月の本棚」で紹介されました。記事は小さなスペースではありますが(写真はこちら)、全国の登山・自然愛好家に親しまれている雑誌に掲載していただけたことを大変うれしく思います。本書の取材や撮影にご協力いただいた皆様、また掲載にあたりご評価いただいた編集部の皆様に心より感謝申し上げます。これを機に、福島県に自生する野生ランの魅力をさらに多くの方に知っていただければ幸いです。
6/14/2026 トップページの花の写真をアキタスズムシソウに変更。花のページはこちら。

アキタスズムシソウは、近年新種記載されたクモキリソウ属の1種です。「秋田」の名がありますが、北海道~九州に広く分布しています。唇弁は濃い紫褐色~淡緑色で、セイタカスズムシソウに比べて長さ・幅ともにやや短く、がく片は逆にやや幅広です。花は茎の上部にまばらにつきます。花期はセイタカスズムシソウよりやや早いようです。花のアップはこちらで。福島県では会津地方にまれに見られるのみで、県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。
6/13/2026 トップページの花の写真をイチヤクソウに変更。北海道編の花のページはこちら。

郡山市内の自然公園では、ツルアリドオシやウメガサソウに替わって、イチヤクソウが咲き始めました。イチヤクソウは北海道~九州に分布し、山地の明るい林内や林縁に生育する常緑の多年草です。草丈は15~30センチほどで、厚く光沢のある円形~広楕円形の葉を根元にロゼット状につけます。初夏に花茎を伸ばし、白色~淡紅色を帯びた径1センチほどの花を数個~十数個、片側に偏って総状につけます。長く突き出た花柱が特徴で、林床でもよく目立つ美しい野草です。花のアップの写真はこちらで。
6/12/2026 トップページの花の写真をウチョウランに変更。花のページはこちら。

今回もウチョウランの写真がトップページを飾ります。ウチョウランは個体によって花の色や形、模様にさまざまな変異があり、見ていて飽きません。白地に赤紫色の美しい模様が入った花の写真はこちらでご覧ください。
6/11/2026 トップページの花の写真をウチョウランに変更。花のページはこちら。

ウチョウランは本州・四国・九州に分布し、沢沿いの岩場や山地の岩壁、尾根筋の岩場などに生育します。草丈は7~20センチほどで、2~4枚の細長くやや湾曲した葉を互生します。茎先に径1センチほどの花を数個から20個ほど密につけます。唇弁は深く3裂し、中央部には白地に濃い赤紫色の斑紋が入ります。福島県では中通り地方や会津地方の一部でまれに見られる程度で、絶滅危惧 IB 類の扱いです。『福島県の野生ラン』でも取り上げることができませんでしたが、このたび情報をいただき、県内で初めて見ることができました。別株の写真はこちらで。
6/10/2026 トップページの花の写真をホクリクムヨウランに変更。花のページはこちら。

ホクリクムヨウランは本州(東北南部以南)~沖縄に分布し、常緑広葉樹林下に生育する菌従属栄養植物です。ムヨウランの変種とされていますが、独立種(L. hokurikuensis)とする考えもあります。草丈は20~40センチほどで、茎の上部に3~8個の淡赤紫色~暗紫色の花をややまとまってつけます。花の大きさはムヨウランとほぼ同じですが、ほとんど開かず、やや下向きに咲きます。ムヨウランと同様に、福島県内で目にする機会は非常に少ないです。県版レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類の扱いです。私たちはこれまでに、いわき市、郡山市、福島市、南相馬市などで確認しています。
6/9/2026 トップページの花の写真をムカゴサイシンに変更。花のページはこちら。

ムカゴサイシンは本州~沖縄に分布し、暖温帯のスギ植林地や常緑広葉樹林の暗い林床に生育します。草丈は5~10センチと小型で、5~6月に茎先へ1個の花を横向きにつけますが、花は完全には開きません。がく片の長さは約1センチで、側花弁と唇弁は白色、赤紫色の斑紋が入ります。唇弁は3裂し、中裂片は倒卵形です。花後の7~8月に長さ3~5センチの五角状心形の葉を出します。福島県では最近になって浜通り地方で自生が確認されました。
6/8/2026 トップページの花の写真をシロバナノビネチドリに変更。花のページはこちら。

ノビネチドリは北海道~九州に分布し、山地の林縁などに生育します。湿った場所や林道脇で見かけることが多く、よく似たテガタチドリとは異なり、根が掌状に分裂せず棒状であることが和名の由来です。草丈は30~60センチほどで、縁が波打つ狭長楕円形の葉を4~10枚つけます。穂状花序に多数つく花は淡紅紫色ですが、白花(f. leucantha)を見かけることもあります。昨年は1株だけだった白花の自生地で、今年は2株並んで咲くものも含めて4株を確認することができました。
6/7/2026 トップページの花の写真をミツバオウレンに変更。北海道編の花のページはこちら。

ミツバオウレンは北海道と本州中部地方以北に分布し、亜高山帯~高山帯の針葉樹林内のやや湿った場所や高層湿原に生育する、草丈 5~10 センチほどの常緑多年草です。根出葉は長い柄をもつ3出複葉で、倒卵形の小葉はやや厚く、光沢があります。花は茎先に1個つき、径は 7~10 ミリほど。白色で花弁状のがく片は5個あり、黄色い花弁の舷部は浅い杯状になります。福島県では高地にふつうに見られます。
6/6/2026 トップページの花の写真をイチヨウランに変更。花のページはこちら。

イチヨウランは北海道~九州に分布し、山地~亜高山帯の林床に生育します。和名は厚く光沢のある葉が根元に1枚だけつくことによります。草丈は10~20センチほどで、花は茎先に1個つきます。ややクリーム色を帯びた白い唇弁は3裂し、中裂片に入る紫色の斑紋や斑点には個体差があります。淡緑色の3個のがく片と2個の側花弁にも、通常は基部に紫色の斑点が見られます。何とも言えない気品があり、見つけるととてもうれしい花の一つです。福島県では中通り地方と会津地方の山地にまれに見られ、県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。今回、12年前に見つけた自生地を久しぶりに訪れたところ、幸いにも健在で、咲き始めたばかりの花を多数見ることができました。
6/5/2026

トップページの花の写真をヤビツギンランに変更。花のページはこちら。

ギンランの唇弁が側花弁化したペロリア変異体であるヤビツギンランは、すでに裏磐梯で撮影し、6/1のトップページを飾りましたが、今回、吾妻連峰でも初めて見ることができました。裏磐梯ではギンランと混生していますが、この自生地では10株ほどが点々と生育しており、周囲にギンランは見られませんでした。また、大きく開いた花もあり、唇弁に見られる淡黄褐色の隆起線を欠くことがよく分かりました(写真はこちら)。

6/4/2026 トップページの花の写真をコアジサイに変更。花のページはこちら。

コアジサイは福島県付近を国内分布の北限とし、主に山地の明るい林内に自生する高さ 1~2 メートルほどの落葉低木です。アジサイ属の花に付き物の装飾花がなく、すべて小さな両性花からなること、また葉縁に大きな三角状の鋸歯があることが大きな特徴です。淡紫色を帯びた小さな花がふんわりと集まって咲く姿は繊細で美しいです。福島県内では、浜通り地方および中通り地方南部でややまれに見られます。
6/3/2026 トップページの花の写真をサンリンソウに変更。花のページはこちら。

サンリンソウは北海道(渡島半島)と本州中北部の山地に分布するイチリンソウ属の仲間です。春によく見かけるニリンソウに似ていますが、本種はなかなか目にする機会がありません。名前のとおり必ず3個の花をつけるわけではなく、1~4個と幅があります。ニリンソウと大きく異なる点は、3枚ある茎葉に柄があることです。また、葉に斑がないことや、花では雄しべの葯が黄色いことも見分けのポイントです。花期にも違いがあり、本種は6~7月に開花します。福島県では尾瀬や会津地方でわずかに見られるだけで、県版レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類の扱いです。
6/2/2026 トップページの花の写真をユキワリソウに変更。花のページはこちら。

ユキワリソウは本州(関東地方北部・中部地方)と北海道・四国・九州の一部に分布し、亜高山~高山の湿った岩場や草地に生育するサクラソウの仲間です。草丈は10~15センチほどで、葉裏には淡黄色の粉状物が密生し、葉身の基部はしだいに細くなるのが特徴です。変異が多く、葉柄が長いユキワリコザクラ(var. fauriei)、葉幅の狭いサマニユキワリ(var. samanimontana)、全体に大型のレブンコザクラ(var. matsumurae)などの変種が知られています。福島県では那須連峰などで見ることができますが、いずれの生育地でも個体数は少なく、県版レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類の扱いです。
6/1/2026 トップページの花の写真をヤビツギンランに変更。花のページはこちら。

ヤビツギンランはギンランの1品種で、唇弁に距がないのが特徴です。神奈川県の矢櫃峠の近くで見出されたのが和名の由来ですが、各地で見つかっているようです。本種は突然変異により唇弁が側花弁化した形質が固定したペロリア(peloria)変異体です。私たちは安達太良連峰と裏磐梯で見ることができました。裏磐梯ではギンランと混生しています。
5/31/2026 トップページの花の写真をカザグルマに変更。花のページはこちら。

カザグルマはすでに中通り地方の自生地で撮影し、5/21のトップページを飾りましたが、このたび浜通り地方のすばらしい群生地をご案内いただく機会を得ました。林内の広い範囲で、咲き始めたばかりの美しい花を多数見ることができました。別カットの写真は、こちら、こちら、こちらでご覧ください。
5/30/2026 トップページの花の写真をトケンランに変更。花のページはこちら。

トケンランは北海道・本州・四国に分布し、やや湿った落葉樹林下に生育します。白い唇弁と派手な模様が印象的な花です。草丈は25~40センチほどで、先のとがった長楕円形の葉が根元に2個つきます。花は長さ2.5センチほどで、茎の上部にまばらにつき、斜上して半開します。がく片と側花弁は黄褐色を帯びた線形で、紫色の斑点があります。白い唇弁は3裂し、小さな側裂片に入る紫色の斑点が目立ちます(花のアップの写真はこちらで) 。福島県では中通り地方と会津地方に記録がありますが、見る機会は非常に少ないです。県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。
5/29/2026 トップページの花の写真をサイハイランに変更。花のページはこちら。

5月も末となり、サイハイランもぼちぼち咲き始めました。北海道~九州に分布し、低地~山地の木陰に生育します。和名は、あまり開かない細長い花を下向きに多数咲かせる姿を、采配に見立てたものです。草丈は30~50センチほどで、初秋に先のとがった狭長楕円形の葉を根元から1個、あるいは2個出して冬を越します。花の長さは3~3.5センチで、花色は黄緑色~紫色まで変異があります。福島県内にも広く分布し、目にする機会の多いランです。コケイランの群生が見られた山でも多くの花が咲き始めていました。
5/28/2026 トップページの花の写真をコケイランに変更。花のページはこちら。

コケイランは北海道~九州に分布し、山地のやや湿った林内に生育します。草丈は30~40 センチほどで、秋に地中の偽鱗茎から出た細長い2個の葉はそのまま冬を越し、翌年6~7月の開花時には枯れはじめます。総状に多数つく花のがく片と側花弁は黄褐色で、側花弁には紅紫色の筋が入ります。唇弁は白色で紅紫色の斑点があり、基部で3裂します。中裂片の先端部は広く、後方に反り返ります。福島県内にも広く分布していますが、ややまれで、目にする機会は多くありません。今回、久々に登った中通り地方の山で、すばらしい群生に出会うことができました(写真はこちらで)。
5/27/2026 トップページの花の写真をミヤマトキソウに変更。花のページはこちら。

ミヤマトキソウは2017年に新種記載された、日本に分布する第3のトキソウ属の花です。本州中部地方以北の日本海側の山地に分布し、ヤマトキソウが生育するような草地や砂礫地に、やや色白でトキソウによく似た花を咲かせます。唇弁はトキソウよりやや短くてあまり突き出しません。また、唇弁の先に密生する肉質突起も、トキソウほど派手ではなく、長さも短いです。福島県にも分布し、那須連峰や西会津地方で見ることができます。
5/26/2026 トップページの花の写真をコシノコバイモの果実に変更。花のページはこちら。

春早くに開花するコシノコバイモは、カタクリと同様、初夏になると地上部が枯れてしまうスプリング・エフェメラルを代表する植物の一つです。今回、裂開前の果実を初めて見ることができました。専門書『ユリ科コバイモ』(鳴橋直弘編、2020年)によると、① 果実は3稜が発達した倒洋ごま形で、成熟時には多肉質となるが、液果ではない。② 果実は初め緑色で、完熟すると淡黄色になる。③ 果実は成熟後、植物が直立したまま裂開する場合と、倒れて地上で裂開する場合がある。また、種子はほぼ楕円形で、カタクリのようにエライオソームを持ち、アリによって散布されるそうです。
5/25/2026 トップページの花の写真をヒメサユリに変更。花のページはこちら。

ヒメサユリは宮城・山形・福島・新潟の4県のみに分布する美しいユリです。福島県では新潟・山形との県境付近の高山~亜高山帯に多く見られますが、県北地方の低山でも見ることができます。草丈は50 センチほどで、茎先に1~3個のラッパ状の花を横向きに咲かせます。鮮やかなピンク色の花は長さ5~7 センチほどで、黄色い雄しべの葯と花被片との取り合わせがじつに美しいです。その可憐な姿からオトメユリの別名でも親しまれ、南東北を代表する名花の1つとして知られています。
5/24/2026 トップページの花の写真をバイカオウレンに変更。花のページはこちら。

バイカオウレンは福島県を分布の北限とし、本州と四国に分布するオウレン属の仲間です。亜高山~高山で見る機会の多いミツバオウレンに似ていますが、小葉が3枚ではなく5枚あり、また、白い花弁状のがく片には丸みがあります。和名は、花の形がウメの花に似ていることに由来します。西日本の暖地では2~3月に咲きますが、福島県では吾妻連峰や那須連峰のような亜高山帯に分布しているため、このような自生地で花が見られるのは雪解け後の5~6月以降になります。自生地は少なく、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。
5/23/2026 トップページの花の写真をイワナシに変更。花のページはこちら。

イワナシは北海道西南部と本州の近畿地方以北の主に日本海側に分布し、山地から亜高山帯に生育する常緑低木です。淡いピンク色をした小さな筒状の花がかわいらしいです。地を這うように伸びる茎には赤褐色の粗い毛が密生し、先のとがった長楕円形の葉はやや革質で硬く、縁にも粗い毛が生えます。花冠の先は5裂して開き、がく片も深く5裂し、裂片は狭卵形で鋭くとがります。熟した球形の果実は甘酸っぱく、梨に似た風味があることが和名の由来です。福島県では中通り地方の高地や会津地方に広く見られ、日当たりのよい尾根や登山道脇の斜面などでよく見かけます。
5/22/2026 トップページの花の写真をサンカヨウに変更。花のページはこちら。

サンカヨウは北海道と本州北部に分布し、山地の湿った林内や林縁に生育する多年草です。茎の上部に盾のような大きな葉が2枚つき、径2 センチほどの花を茎先に3~10 個ほどまとまって咲かせます。白い花弁に黄色い雄しべと緑色の雌しべが映え、とても美しいです。福島県では会津地方で比較的よく見られるほか、中通り地方にも分布しています。吾妻連峰の浄土平付近では、昨年は積雪が多く、見頃は6 月に入ってからでしたが、今年はすでに多くの花が咲き始めていました。開花したばかりで、まだ葉が十分に広がっていない群生の写真はこちらで。
5/21/2026 トップページの花の写真をカザグルマに変更。花のページはこちら。

カザグルマは本州・四国・九州に分布し、低地~山地の林縁や湿った場所に生育するつる植物です。その名のとおり、おもちゃの風車のような形をした大きく美しい花を咲かせます。花の径は7~12センチで、白い花弁のように見えるのはがく片で、ふつう8枚あります。がく片の幅や色には変異があり、淡紫色を帯びる花もあります。全国的に生育地は少なく、福島県では主に中通り地方でまれに見られ、県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。
5/20/2026 トップページの花の写真をカラスシキミに変更。花のページはこちら。

カラスシキミは北海道と本州(鳥取県以北)の日本海側に分布し、やや標高の高い山地の林内に生育する常緑小低木です。濃紫褐色の枝に、柄のないやや肉質で光沢のある葉が互生します。枝先に径8 ミリほどの花を数個つけます。白い花弁のように見えるのは先が4裂した萼筒で、花弁はありません。果実はほぼ球形の液果で、7~8月に赤く熟します。福島県では中通りから会津地方にかけて、まれに見られる程度です。同属でよく似たコショウノキ(D. kiusiana)は、本種とは対照的に本州の太平洋側に分布し、分布の北限は千葉県で、福島県では見られません。
5/19/2026 トップページの花の写真をササバギンランに変更。花のページはこちら。

ササバギンランは北海道~九州に分布し、落葉樹林内に生育するギンランの近縁種です。草丈は通常ギンランより高く、葉は先のとがった長楕円状披針形で、縁と裏面に白い短毛状の突起があり、茎と同様、触るとざらつきます。花柄基部の苞葉は、下部の1、2個が大きな葉状となり、花序と同じ高さか、それ以上になります。唇弁の中裂片はギンランほど大きくなく、また距も短く、あまり突き出ません。福島県内には広く分布し、比較的ふつうに見られます。写真は郡山市内の自然公園で撮影しました。
5/18/2026 トップページの花の写真をクリンソウに変更。花のページはこちら。

ハルリンドウの自生地の近くでは、クリンソウが群生していました。北海道・本州・四国に分布し、明るい低地~山地の湿った場所や沢沿いに生育するサクラソウ科の大型多年草です。花が段状に咲く姿を、仏塔の屋根の上の柱につけられた9つの輪「九輪」に見立ててこの名が付きました。葉は楕円状へら形で、表面にしわが多く、根元から放射状に多数出ます。紅紫色の花は直立した茎の上部に輪生状につき、2~5段にわたって下から上へ順に咲き上がります。花冠は深く5裂し、裂片の先は浅く2裂して平開します。福島県では主に浜通り地方と中通り地方でややまれに見られます。
5/17/2026 トップページの花の写真をハルリンドウに変更。花のページはこちら。

ハルリンドウは本州~九州に分布し、日当たりのよいやや湿った山野に生育するリンドウです。同時期に咲くフデリンドウによく似ていますが、生育環境が異なり、またフデリンドウには根出葉がありません。なお、高山~亜高山帯の湿原に生育する変種(あるいは品種)のタテヤマリンドウは、小型で淡色の花を咲かせます。本種は中通り地方ではややふつうに見られるとされていますが、実際に目にする機会は非常に少ないです。写真は福島市内の湿地で撮影しました。
5/16/2026 トップページの花の写真をコケリンドウに変更。花のページはこちら。

コケリンドウは本州~九州に分布し、日当たりのよい原野に生育する、春~初夏に咲くリンドウです。和名は花が非常に小さく、越冬葉が苔を連想させることに由来します。フデリンドウによく似ていますが、本種は大型でロゼット状の根出葉をつけ、がく裂片の先が反り返る点で区別されます。また、花色はフデリンドウより淡い青色をしています。福島県では中通り地方に記録がありますが、見る機会は非常に少ないです。写真は郡山市内の公園で撮影しました。
5/15/2026 トップページの花の写真をセッコクに変更。花のページはこちら。

前回トップページを飾ったセッコクの自生地のほかに、もう1ヶ所の情報もいただいていました。こちらでは樹木ではなく、川岸の巨大な岩山の高所などに多数着生しています。対岸からの撮影となったため画像は粗いですが、なんとか撮影することができました。群生している様子はこちらをご覧ください。
5/14/2026

トップページの花の写真をセッコクに変更。花のページはこちら。

セッコクは本州(岩手県以南)・四国・九州に分布し、岩壁や樹上に生育する美しい着生ランです。草丈は5~30センチほどで、硬く細長い茎が束生して多数分枝します。葉は厚くて光沢のある披針形で、数個が互生します。茎の節から長さ3~5ミリの花柄を伸ばし、その先に1, 2個の花をつけます。白~淡紅色の花は径約3センチで、唇弁の内面中央に短毛があります。福島県ではまれながらも広く分布し、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。私たちは1ヶ所でしか見たことがなかったのですが、別の生育地の情報をいただき、早くも咲き始めた美しい花を撮影することができました。別カットの写真はこちらで。

5/13/2026

トップページの花の写真をギンランとキンランに変更。花のページはこちらとこちら。

すでにギンランは県南地方で撮影した花を5/6にアップしましたが、郡山市内でも見られるようになりました。加えて、キンランも見頃を迎えており、今年は見かける機会が非常に多いです。本州・四国・九州に分布し、山地や丘陵地の比較的明るい林内や林縁に生育します。かわいらしい黄色い花を咲かせますが、花は通常あまり大きく開きません。唇弁は3裂し、中裂片には赤褐色の隆起線が5~7本あります。花のアップの写真はこちらで。福島県内に広く分布していますが、ややまれに見られる程度で、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです。

5/12/2026 トップページの花の写真をオオタチツボスミレに変更。花のページはこちら。

オオタチツボスミレは北海道・本州・九州(北部)に分布し、低地~山地の明るくやや湿った林内に生育する、地上茎のある大型のスミレです。日本海側の多雪地帯に多く見られます。草丈は15~25センチで、茎は多数出て斜めに伸びます。葉は円状心形。花は茎の途中の葉腋から出て、花弁の基部と距が白いのが特徴です。福島県では会津地方にはふつうに見られますが、中通りや浜通りでは少ないです。今回、ツバメオモトを見かけた遊歩道脇ですばらしい群生に出会えました。群生している様子はこちらで。ほかにはミヤマスミレもちらほら見かけました(写真はこちら)。
5/11/2026 トップページの花の写真をツバメオモトに変更。花のページはこちら。

ツバメオモトは北海道と本州の奈良県以北に分布し、亜高山帯の針葉樹林内などに生育する多年草です。和名は、幅の広い葉がオモトに似ていることと、濃藍色の果実からツバメを連想したことによります。根出葉は長楕円形で、軟らかく光沢があります。茎頂に花柄のある径1センチほどの白色の花を総状にまとまってつけます。花被片と雄しべはそれぞれ6個あり、花柱の先は3裂します。福島県では主に会津地方の高地に分布し、ややまれにしか見られません。写真は裏磐梯で撮影しました。
5/10/2026 トップページの花の写真をエゾノタチツボスミレに変更。花のページはこちら。

エゾノタチツボスミレは北海道と本州(岡山県以北)に分布し、山地の明るい林縁に生育する、地上茎のある大型のスミレです。草丈は40~50センチになります。茎の下部の葉は卵形~心形で、上部の葉ほど大きくなり、長三角形で先が鋭くとがります。葉柄の基部には、櫛の歯状に切れ込んだ托葉があります。花色は淡紫色~白色まで変化に富み、上弁はウサギの耳のように細長く反り返ります。側弁の基部には白い毛が密生し、花柱の先にも突起毛があります。花期はほかの多くのスミレより遅く、4月下旬~6月です。福島県では広く分布していますが、見られる機会はやや少ないスミレです。
5/9/2026 トップページの花の写真をアオチドリに変更。花のページはこちら。

アオチドリは北海道と本州中部以北に分布し、山地の林内や草地に生育するラン科ハクサンチドリ属の多年草です。直立する茎に長楕円形の葉が3~5個互生し、茎の上部に淡緑色あるいは緑褐色の花を総状に多数つけます。唇弁は長さ1センチほどで先端が3裂しますが、中裂片はごく小さいです。唇弁の色は濃赤褐色のほか、緑色を帯びるタイプもあります。今回訪れたヤマシャクヤクの自生地で、早くも開花した2株を見ることができました。
5/8/2026 トップページの花の写真をヤマシャクヤクに変更。花のページはこちら。

ヤマシャクヤクは北海道~九州に分布し、低地~山地の林内に生育するボタン科の多年草です。大型で品位のある白い花が非常に美しく、茎先に径4~5センチほどの花を1個、上向きに半開して咲かせます。花弁は5~7枚、がく片は3~4枚。花は短命で、花弁は3~4日ほどで散ってしまいます。福島県内にも広く分布するものの、生育地は限られており、園芸目的の採取などによって数を減らしています。県版レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類の扱いです。毎年のように訪れる自生地では、ここ数年ほとんど花をつけませんでしたが、今年は当たり年だったようで、10株以上の開花株が見られました。
5/7/2026 トップページの花の写真をキョウガタケスミレに変更。

キョウガタケスミレはミヤマスミレとフモトスミレの自然交雑種です。福井県の勝山市と大野市の境にある経ヶ岳で見出されたことから、この名があります。花はミヤマスミレに似ていますが、側花弁の基部にフモトスミレのような毛が密生する点が大きな特徴です。葉は広卵形で鋸歯は粗く、裏面は淡い紫色を帯びます。ミヤマスミレとフモトスミレの両種がともに生育する場所は少なく、本種の産地も限られています。昨年、福島県内の自生地の情報をいただき、今回この貴重で美しい交雑種を見ることができました。
5/6/2026 トップページの花の写真をギンランに変更。花のページはこちら。

ギンランは北海道~九州に分布し、山地や丘陵の木陰に生育します。キンランの近縁種で、白い花を銀色に見立ててギンランの名が付けられました。葉は長楕円形で基部は茎を抱き、茎の上部に白色の花を1~15個ほど咲かせます。花弁やがく片はあまり開きません。唇弁は3裂し、中裂片の先端部内側に淡黄褐色の隆起線があり、距は長く突き出ます(花のアップの写真はこちら)。福島県内に広く分布するものの、ややまれで、県版レッドリストでは準絶滅危惧の扱いです。
5/5/2026 トップページの花の写真をコアツモリソウに変更。花のページはこちら。

コアツモリソウは、北海道(西南部)~九州に分布し、冷温帯の山地の樹林下に生育します。草丈は10~20センチと低く、葉の下に隠れるように下向きに咲く花は長さ1~2センチほどです。唇弁は袋状で、赤紫色の線状模様が特徴的です。ほぼ対生する2個の葉は長さ3~5センチの円心形で、縁は波打ち、光沢があります。環境省のレッドリストでは準絶滅危惧、福島県ではワンランク上の絶滅危惧 IB 類の扱いです。
5/4/2026 トップページの花の写真をツクバキンモンソウに変更。花のページはこちら。

ツクバキンモンソウは本州の関東地方から四国にかけての太平洋側に分布する、ニシキゴロモの変種です。茨城県の筑波山で見出されたのが和名の由来です。ニシキゴロモと比べると、花冠の上唇がずっと短くて1ミリほどしかなく(ニシキゴロモでは3ミリほど)、先は半円形になるのが両者を識別するポイントです。福島県では浜通りと中通り地方でややまれに見られます。
5/3/2026 トップページの花の写真をマツランに変更。花のページはこちら。

マツランは本州(岩手県以南)・四国・九州に分布し、常緑広葉樹林やクロマツ林の樹幹に着生します。カヤランに似ており、暗紫色の斑点があることからベニカヤラン(紅榧蘭)ともよばれます。長楕円形の葉は厚く革質で、暗紫色の斑紋があります。花序は葉腋から伸び、1~4個の花をつけます。花の径は6~9ミリで、黄緑色の地に暗紫色の斑点があります。福島県では浜通り地方に分布しますが、見かける機会は非常に少ない種です。県版レッドリストでは絶滅危惧 IB 類の扱いです。
5/2/2026 トップページの花の写真をカヤランに変更。花のページはこちら。

カヤランは本州(岩手県以南)・四国・九州に分布する着生ランです。和名は、葉の形やつき方が榧の木に似ていることに由来します。クリーム色で、唇弁に赤紫色の筋や斑が入るかわいらしい花が魅力です。葉腋から細い花茎が垂れ下がり、先に径1.5センチほどの花を2~6個、下向きにつけます。福島県は分布の北限に近く、浜通り地方や県南地方の渓谷や沢沿いなどで、まれに見ることができます。
5/1/2026 トップページの花の写真をフチゲオオバキスミレに変更。花のページはこちら。

フチゲオオバキスミレは北海道(南西部)~東北地方の太平洋岸に分布し、海岸近くの山地などに生育するオオバキスミレの一変種です。主に日本海側に分布する基本種とは分布域が大きく異なり、その名のとおり、葉の縁や裏面の脈上に毛が生えるのが特徴です。また、根茎では増えないため群生せず、葉が厚く光沢があること、蕾が濃い紅紫色で花弁の裏が紅紫色を帯びることも相違点として挙げられます。福島県では浜通り地方に偏在し、国内分布の南限にあたります。
4/30/2026 トップページの花の写真をミヤマスミレに変更。花のページはこちら。

ミヤマスミレは北海道・本州・四国に分布し、低地から亜高山帯の林内や林縁に生育します。北海道では低地でもふつうに見られますが、本州中部ではその名のとおり、標高の高い山地でしか見られません。鮮やかな薄紅紫色の花は非常に美しく魅力的です。福島県では、会津地方の山地や那須連峰のほか、阿武隈山地の高地にも分布しています。 本種は葉や葉柄、花柄、がく片にまばらに毛が生えるとされますが、県内で見かけるのは無毛のもの(ハダカミヤマスミレ f. subglabra)がほとんどです。有毛の個体は阿武隈山地で少数見られ、今回も1株のみですが確認できました(写真はこちら)。
4/29/2026

トップページの花の写真をアワガタケスミレに変更。花のページはこちら。

アワガタケスミレは新潟県・山形県・福島県に分布し、日当たりのよい岩場や岩礫地、崩壊地に生育します。ナガハシスミレによく似ていますが、葉は厚くて光沢が強く、基部が切形(平らで直線状)である点で異なります。生育地は少なく、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に選定されています。福島県では、会津地方の新潟県境に近い地域でごくまれに見られるだけで、県版レッドリストでは絶滅危惧 II 類の扱いです
。

4/28/2026 トップページの花の写真をユウシュンランに変更。花のページはこちら。

ユウシュンランは北海道~九州に分布し、山地の林内に生育する、草丈10~15センチほどの小型のキンラン属の一種です。茎の基部には鞘状の葉があり、茎に1~2個つく葉は小さく、花柄の基部にも苞葉が1~2個あります。花の長さは約1センチで、唇弁には褐色の隆起線が3本あります。距は長く、前方に顕著に突き出します。花期は4月下旬~5月です。写真は郡山市内で撮影しました。葉の緑色がやや薄い個体も見られました(写真はこちら)。
4/27/2026 トップページの花の写真をシラユキスミレに変更。

シラユキスミレはツボスミレ(ニョイスミレ)の一品種で、唇弁に紫色の筋がない真っ白な花を咲かせます。3年前に見かけた自生地では、個体数は減らしていましたが、いくつか花をみることができました。唇弁の条線はほとんど消失し、側花弁の基部にははっきりとした毛が見られます。
4/26/2026 トップページの花の写真をテリハタチツボスミレに変更。花のページはこちら。

テリハタチツボスミレは青森県から福井県にかけての日本海側に分布し、低山のブナ帯の林内などに生育します。濃緑色の葉は厚くて硬く、その名のとおり強い光沢があります。葉は卵形で、基部は切形~浅い心形。花色はほぼ白色から淡紫色まで幅があります。側弁の基部は無毛で、距は小さく、とがります。福島県では会津地方西部に分布し、ごくまれにしか見られません。いつも見ている西会津の自生地では、昨シーズンは開花が遅れ、大型連休明けに見頃となっていましたが、今年はすでに花盛りでした。
4/25/2026

トップページの花の写真をアブクマトラノオに変更。花のページはこちら。

アブクマトラノオは、
その名が示すように、宮城県南部から福島県東部の阿武隈山地の太平洋側に分布し、沢沿いの林床などに生育する多年草です。ハルトラノオの近縁種で、本種は花柄が長く、花穂はハルトラノオに比べてかなり大きく見えます。また、葉の形も異なり、ハルトラノオはさじ形ですが、本種では先がとがった丸みを帯びた大きな葉をつけます。美しい花のアップの写真はこちらで。

4/24/2026 トップページの花の写真をケヤマウツボに変更。花のページはこちら。

ヤマウツボはやや湿り気のある落葉樹林下に生育する葉緑素を欠く寄生植物で、ブナ科やカバノキ科などの木の根に寄生します。本州の関東地方以西から四国・九州に分布するとされていますが、福島県でもややまれながら浜通り地方の渓谷などで見られます。和名は、花穂が矢を入れる靫に似ていることに由来します。太い花茎が直立し、穂状の花序に花を多数つけます。白色の花冠はやや赤紫色を帯び、上唇は下唇よりもずっと長く、先端が丸く膨らんだ柱頭は、開き始めた花冠から突き出ます。茎に毛のある変種はケヤマウツボと呼ばれ、福島県で見られるのはこのタイプです。群生している様子はこちらで。
4/23/2026 トップページの花の写真をアズマシロカネソウに変更。花のページはこちら。

アズマシロカネソウは秋田県~福井県の日本海側に分布し、山地の沢沿いや湿った場所に生育するキンポウゲ科シロカネソウ属の多年草です。「アズマ」の名に反して、関東地方には分布しません。ややうつむき加減に咲く、径7ミリ~1センチほどの小さな花は完全には開きません。5枚ある花弁状のがく片はクリーム色で、外側が不規則に赤紫色を帯びる点が美しいです。花の内側に見える黄色い棒状のものが本来の花弁です。福島県では会津地方にごくまれに見られます。今回訪れた自生地では、ここ数年ほとんど開花した姿を見ることができませんでしたが、久しぶりに多くの花に出会うことができました。群生している様子はこちらで。
4/22/2026 トップページの花の写真をコシノコバイモに変更。花のページはこちら。

コシノコバイモは山形県・福島県から石川県・静岡県・岐阜県に分布する、早春に花を咲かせるコバイモの仲間です。草丈は15~20センチほどで、葉は計5枚あり、下部に2枚が対生、上部に3枚が輪生します。釣鐘状の花を1つ下向きに咲かせ、ほかの仲間と異なる大きな特徴として、花弁の縁にギザギザとした小突起があります。福島県では会津地方の只見川中流域で見られます。今回訪れた自生地では、昨年は不作でしたが、今年は多くの花が見られ見事でした。また、珍しい1茎2花の個体に出会えました(写真はこちら)。
4/21/2026 トップページの花の写真をヒメイチゲに変更。花のページはこちら。

ハシリドコロが群生する山で、山頂付近ではヒメイチゲがたくさん見られました。北海道および本州の近畿地方以北に分布し、亜高山帯から高山帯の林縁や林内などに生育する多年草です。草丈は5~15センチで、茎の上部に線状に細く3裂し、鋸歯のある葉が3枚輪生します。葉幅は個体によってさまざまです。花茎の先に径約1センチの小さな白花を1個つけ、花弁状のがく片は通常5枚です。福島県では主に中通りと会津地方の山地に分布し、まれに見られる程度です。
4/20/2026 トップページの花の写真をハシリドコロに変更。花のページはこちら。

ハシリドコロは本州・四国・九州に分布し、山地の谷沿いの湿った林内に生育する多年草です。葉腋から伸びた花柄の先に、暗紫紅色の鐘形の花を垂れ下げてつけます。本種はナス科の有毒植物で、いかにも毒草らしい花色と形をしています。和名は、中毒になると錯乱して走り回ることと、地下の根茎がトコロ(オニドコロ)の根に似ていることに由来します。関東地方では珍しくないようですが、福島県では広く分布するものの、まれにしか見られない花です。写真は郡山市西部の山で撮影しました。
4/19/2026 トップページの花の写真をゲンジスミレに変更。花のページはこちら。

ゲンジスミレは東北地方の東部、中部~関東地方の内陸部および岡山県・愛媛県に隔離分布し、山地の林内や林縁などに生育します。葉裏が濃い紫色を帯びることから源氏物語の作者の紫式部を連想してこの名が付きました。葉は円心形~広卵形で、先はとがらず基部は深い心形。淡紅紫色をした花の側弁の基部は有毛で、花柄には微毛があります。会津地方の自生地では早くもいくつかの花が見られました。別カットの写真はこちらとこちら。
4/18/2026 トップページの花の写真をシロバナカタクリに変更。花のページはこちら。

イブキスミレの自生地の近くでは、昨年も見かけた白花のカタクリが3株、ちょうど咲き始めていました。当日は日差しが弱く、気温も上がらなかったため、午前中は花があまり開いていませんでしたが、昼過ぎに再訪し、開き始めた花をなんとか撮影することができました。
4/17/2026

トップページの花の写真をイブキスミレに変更。花のページはこちら。

イブキスミレは北海道(日高地方)と本州(広島県以北)に分布し、山地の半日陰に生育します。和名は滋賀県の伊吹山で見出されたことに由来します。葉は円心形で、花期には基部が表側に巻きます。花は淡紫色で、側弁の基部に毛が密生します。距は長く白色で、花柱の先が短く曲がるのも特徴です。会津地方の自生地では、
やや早めの時期に訪れましたが、すでに咲き始めており、きれいな花を見ることができました。別カットの写真はこちらで。

4/16/2026 トップページの花の写真をカワギシスミレに変更。花のページはこちら。

カワギシスミレはマキノスミレとエイザンスミレの自然交雑種で、和名は長野県岡谷市川岸で見出されたことに由来します。花は淡紅紫色~紅紫色で、距は紅紫色の袋状。花数は多くありません。葉の形や切れ込み方は、どちらの親の形質が強く現れるかによって差があります。久しぶりに訪れた県南地方の自生地では健在で、ちょうど咲き始めの花を見ることができました。ここの個体は、葉が細長く深く裂けるのが特徴です。
4/15/2026 トップページの花の写真をスミレサイシンに変更。花のページはこちら。

スミレサイシンは北海道~本州の日本海側に分布し、平地から山地の林内に生育します。葉の形がカンアオイ属のウスバサイシンに似ることから、この名が付きました。葉は先のとがった心形で、花後に展開します。やや大型の花は淡紫色で、側弁の基部は無毛、距は太く短いのが特徴です。福島県内では会津地方と中通り地方でふつうに見られますが、浜通り地方ではまれです。郡山市内の自然公園では4月に入ると咲き始め、中旬になると周辺の低山でもよく見られるようになります。
4/14/2026

トップページの花の写真をアケボノスミレに変更。花のページはこちら。

アケボノスミレは北海道(南西部)~九州(中部)の主に太平洋側の山地に分布し、明るくやや乾燥した雑木林などに生育します。夜明けの空の色に見立てられた鮮やかな紅紫色の花が美しく、魅力的な種です。葉は開花期にはまだ十分に展開せず、巻いていることが多いです。福島県内では4月中旬頃から咲き始め、浜通り地方と中通り地方ではふつうに見られますが、会津地方ではまれです。今回、スワスミレやフイリオクタマスミレが見られた県南地方で、早くも咲き始めている個体を目にしました。また、よく訪れる郡山市西部の山でも咲き始めていました(写真はこちら)。

4/13/2026 トップページの花の写真をフイリオクタマスミレに変更。花のページはこちら。

オクタマスミレはエイザンスミレとヒナスミレの自然交雑種で、和名は発見地に由来します。葉に白い斑が入るフイリヒナスミレを片親とするものは、フイリオクタマスミレと呼ばれます。葉はヒナスミレに似て不規則な鋸歯が入り、一方で花は両者の特徴を兼ね備え、大型のヒナスミレを思わせる風情です。側弁の基部には毛があり、距は太く短いです。両親ともに美しい花をつけるため、本種の美しさは格別です。県南地方の自生地では、今年は3株の開花個体を見ることができました。
4/12/2026 トップページの花の写真をスワスミレに変更。花のページはこちら。

スワスミレはエイザンスミレとヒカゲスミレの自然交雑種で、和名は長野県諏訪市で見出されたことに由来します。花や葉には両親種の形質がよく現れます。花色は淡い紅紫色~白色で、側弁の基部には毛が見られます。葉は卵状披針形~披針形で、縁に切れ込みがあります。全体に毛が多く、葉の両面や葉柄、花柄、距、がく片にも毛が見られます。県南地方の自生地では、今年も2株の開花個体を見ることができました。
4/11/2026 トップページの花の写真をミツモリスミレに変更。花のページはこちら。

前回のミドリミツモリスミレに続き、今回は葉に斑の入るミツモリスミレです。浜通り地方の自生地では今年は開花が早まったようで、残念ながら見頃は過ぎていましたが、いくつかきれいな花を撮影することができました。別カットの写真はこちらで。
4/10/2026 トップページの花の写真をミドリミツモリスミレに変更。花のページはこちら。

ミツモリスミレはマキノスミレとフモトスミレの自然交雑種で、和名は長野県の三ツ森山で見出されたことに由来します。葉に斑のないフモトスミレを片親とするものはミドリミツモリスミレと呼ばれます。葉は両種の中間的な卵状披針形で、葉裏は紫色を帯びます。花色はマキノスミレの紅紫色が強く現れる傾向があります。唇弁の形はフモトスミレに似ており、側弁基部には通常、フモトスミレの特徴である毛が見られます。
4/9/2026 トップページの花の写真をマキノスミレに変更。花のページはこちら。

マキノスミレは本州の近畿地方以北に分布し、山地の明るい林内や林縁に生育します。分類学的には、西日本に分布するシハイスミレの変種とされています。両者は葉の形と展開の仕方で見分けられ、シハイスミレは長卵形の葉を斜め上向きに広げるのに対し、マキノスミレは先のとがった長披針形の葉をほぼ垂直に立てます。今回、ヒナスミレとエイザンスミレの群生が見られた県南地方の山では、マキノスミレもよく見られ、道脇ですばらしい群生に出会えました。
4/8/2026 トップページの花の写真をエイザンスミレに変更。花のページはこちら。

エイザンスミレは本州~九州に分布し、やや湿った山地の木陰などに自生します。葉が細かく切れ込むのが特徴で、花の径は2~2.5センチほどと大型です。淡い紅紫色を帯びた花弁が美しく、側弁の基部に生える毛もよく目立ちます。福島県内にも浜通り地方と中通り地方を中心に広く分布し、ふつうに見られます。今回、見事なヒナスミレの群生に遭遇した同じ場所で、エイザンスミレも咲き乱れていました。群生する様子はこちらで。
4/7/2026 トップページの花の写真をフイリヒナスミレに変更。花のページはこちら。

ヒナスミレは北海道(南西部)~九州(中部以北)に分布し、主に太平洋側の山地の林野に自生します。「スミレのプリンセス」と呼ばれるように、かわいらしい、ほんのりとピンク色を帯びた花を咲かせます。葉に白い斑が入るものをフイリヒナスミレといいます。福島県内にも広く分布し、ごく普通に見られます。花期は早く、3月下旬には見られるようになります。この時期に訪れることの多い県南地方の山では、今年は当たり年で、多くの花を見ることができました。訪れた時期も良かったようです。花つきのよい大株の写真はこちらで。
4/6/2026 トップページの花の写真をイワウチワに変更。花のページはこちら。

イワウチワは東北地方から近畿地方にかけて分布し、先が細かく裂けた淡いピンク色の花弁が特徴的な、早春に咲く花です。葉は広円形~広楕円形で基部は心形となり、径3センチほどの大型の花を1つ、やや横向きに咲かせます。福島県内でも広く見られ、とくに浜通り地方の渓谷では見事な群生が見られます。早いものは3月下旬頃から咲き始め、郡山市内でも自然公園などでふつうに見られます。
4/5/2026 トップページの花の写真をヒメフタバランに変更。花のページはこちら。

ヒメフタバランは本州(宮城県以南)~沖縄に分布するフタバランの一種で、早春に咲きます。名に「ヒメ」とあるものの、ほかの仲間と比べても、それほど小ささは感じさせません。唇弁は先端が大きく2裂し、がく片と側花弁は後方に反り返ります。毎年訪れている浜通り地方の自生地では、ちょうど咲き始めたばかりの新鮮な花を見ることができました。葉の中央に白い筋が入るフイリヒメフタバランも、いくつか見られました(写真はこちら)。
4/4/2026 トップページの花の写真をミスミソウに変更。花のページはこちら。

4月に入り、郡山市内でも各種のスミレが咲き始め、ヒナスミレ、スミレサイシン、マキノスミレ、タチツボスミレ、ナガハシスミレ、エイザンスミレなどが見られるようになりました。また、ミスミソウも花盛りとなり、なかでもうっすらと赤味を帯びた美しい花が見られましたので、約1ヶ月ぶりにトップページに再登場です。
4/2/2026

トップページの花の写真をアオイスミレの白花に変更。花のページはこちら。

アオイスミレは北海道~九州に分布し、最も早く咲き始めるスミレの1つです。葉がフタバアオイに似ることが和名の由来です。よく似たエゾアオイスミレとは、葉の形や、花期における越冬葉の有無などで見分けられます。今回、珍しい純白の花が見つかったとのことで案内していただき、いくつかの花を撮影することができました。花弁が白い個体は見かけることがありますが、本個体では唇弁の線条がほとんど消失しています。距には紫色が残っており、「オトメ」タイプといえます。花のアップの写真はこちらで。

3/31/2026 トップページの花の写真をナガノスミレサイシンに変更。花のページはこちら。

スミレサイシンが主に多雪地帯の日本海側に分布するのに対し、ナガバノスミレサイシンは本州~九州の太平洋側の温暖な地域に見られます。スミレサイシンの大きな心形の葉に比べて、細長い葉をつけるのが特徴です。かつては関東地方以西に分布するとされていましたが、近年、福島県いわき市が国内分布の北限であることが明らかになりました。これまでは自生地を訪れる時期が遅れがちでしたが、今回は早めに訪れたところ、すでに開花しており、新鮮な花を観察することができました。
3/30/2026 トップページの花の写真をトウゴクサバノオに変更。花のページはこちら。

トウゴクサバノオは沢沿いなどの湿った場所に自生し、ややクリーム色を帯びた花弁状のがく片と黄色い真の花弁との取り合わせが美しい可憐な花です。福島県には広く分布しますが、出会える機会は多くありません。今回訪れた渓谷でも見られますが、入渓する前に林道脇で群生を見つけ、得した気分になりました。
3/29/2026 トップページの花の写真をシュンランに変更。花のページはこちら。

3週間前に訪れたいわき市内の渓谷を再訪しました。お目当ての1つであるシュンランは、前回もいくつかの花が咲き始めていましたが、今回は花茎が伸びたたくさんの花を見ることができました。北海道(渡島半島・奥尻島)~九州に分布し、乾燥した落葉樹林下などに生育します。県内では最も早く開花する野生ランの1つで、主に浜通り地方と中通り地方でよく見られます。
3/28/2026 トップページの花の写真をハナネコノメに変更。花のページはこちら。

とある着生ランを目当てに、しばらく遠ざかっていた浜通り地方の渓谷を久しぶりに訪れました。残念ながら目的のランには出会えませんでしたが、ムギランがびっしりと着いた倒木を見つけました(写真はこちら)。また、ハナネコノメが咲き始めていましたので、トップページに再びの登場です。ほかにも、花盛りのニッコウネコノメやムカゴネコノメソウ、コチャルメルソウ、ユリワサビ、そして咲き始めたばかりのタチツボスミレなどが目を楽しませてくれました。
3/25/2026 トップページの花の写真をカタクリに変更。花のページはこちら。

ここのところの陽気に誘われ、県南地方のカタクリの群生で知られる山を訪れました。残念ながらまだ花には早く、日当たりのよい崩壊斜面で、3株ほどが咲いているに過ぎませんでした。ほかには、ショウジョウバカマ、キクザキイチゲ、アオイスミレ、コスミレ、ユリワサビ、ニッコウネコノメが咲き始めていました。
3/23/2026

トップページの花の写真をキクザキイチゲに変更。花のページはこちら。

先週末に続いて、福島市内の自然林を訪れました。カタクリはまだ咲いていませんでしたが、キクザキイチゲがぽつぽつと咲き始めていました。ここでは、この地域では珍しい青花が多く見られるのがうれしいところです。白花の写真はこちらで。また、ほんの数株ながらヒナスミレも咲き始めていました(写真はこちら)。今年初めて目にしたスミレの花です。

3/22/2026 トップページの花の写真をシキミに変更。花のページはこちら。

本州(宮城県以南)~沖縄に分布し、山地(とくにモミ林)に生育する、樹高2~5メートルの常緑小高木です。早春に黄白色の花を咲かせます。花の美しさとは裏腹に全体が有毒で、和名も「悪しき実」がなまったものとされます。また仏事に用いられ、樹皮や葉は抹香や線香の原料にも利用されます。福島県では浜通り地方および県南地域でまれに見られる程度です。3連休初日に訪れた浜通り地方の渓谷では、イワウチワなどのお目当ての花はまだ咲いていませんでしたが、シキミは多くの花を咲かせていました。。
3/20/2026 トップページの花の写真をキバナノアマナに変更。花のページはこちら。

今回訪れたアズマイチゲの自生地では、キバナノアマナも咲き始めていました。北海道および本州中北部に分布し、山野のやや湿った日当たりのよい場所に生育する早春の花です。粉をふいたような白っぽい緑色の細長い葉をつけ、花茎の先に径 2センチ ほどの鮮やかな黄色い花を4~10個ほどつけます。福島県では主に会津地方に分布し、中通りおよび浜通り地方ではまれにしか見られません。
3/18/2026 トップページの花の写真をアズマイチゲに変更。花のページはこちら。

アズマイチゲは北海道~九州に分布し、山地などの明るい林内に生育する多年草で、早春に芽を出し、約2か月で地上部が枯れる、いわゆるスプリング・エフェメラルの一つです。花茎の基部に3枚の茎葉が輪生し、それぞれの葉は3小葉に分かれ、先は丸みを帯びてやや垂れ気味になるのが特徴です。白い花弁のように見えるがく片は8~13枚あり、裏面は淡紅色を帯び、多数ある雄しべの基部は青紫色をしています。同時期に開花し、よく似たキクザキイチゲとは葉の形で見分けることができます。福島県内に広く分布しますが、キクザキイチゲと比べると産地は限られ、見かける機会は少ないです。福島市内の2ヶ所を訪れましたが、いずれもすでに満開でした。
3/16/2026 トップページの花の写真をオニシバリに変更。花のページはこちら。

オニシバリは本州の東北地方南部から四国、九州にかけて分布し、主に落葉樹林下に生育するジンチョウゲ科の落葉小低木です。早春にいち早く花を咲かせ、夏に赤い果実が熟します。福島市の自然林では、すでに開花が進んでいました。花には雌花と、橙色の葯が目を引く雄花がありますが、今回はその両方を見ることができました。
3/15/2026

トップページの花の写真をニッコウネコノメに変更。花のページはこちら。

ニッコウネコノメはイワボタンの変種の1つで、本州(岩手県以南)の太平洋側および四国に分布します。淡黄緑色のがく裂片は平開し、黄色味を帯びた苞葉に赤い葯がよく映えます。福島県内では浜通りと中通り地方で見られ、私たちが見かける機会も多い種です。今回訪れたいわき市の渓谷ではハナネコノメよりも遅れて咲き始めますが、いくつか早く目覚めた株が開花しているのに出会えました。

3/13/2026 トップページの花の写真をヤマネコノメソウに変更。花のページはこちら。

ヤマネコノメソウは茎葉が互生するネコノメソウの仲間の一つで、淡黄緑色の目立たない小花を咲かせます。福島県内で見かける機会は多く、今回訪れたいわき市の渓谷では前回トップページを飾ったムカゴネコノメソウとともに最も早期に咲きだします。まだ3月初旬というのに、すでに裂開した果実も見られました(写真はこちら)。
3/11/2026 トップページの花の写真をムカゴネコノメソウに変更。花のページはこちら。

ムカゴネコノメソウは宮城県南部から関東・東海地方にかけて分布し、数あるネコノメソウの仲間の中でも最も早く咲き出す種の一つです。福島県内では浜通り地方の渓谷などでまれに見られるとされていますが、今回訪れたいわき市の渓谷では、きれいに咲いている花をたくさん見ることができました。
3/9/2026 トップページの花の写真をハナネコノメに変更。花のページはこちら。

毎年この時期に訪れるいわき市の渓谷では、少し時期が早いかと思われましたが、いくつかの花が咲き始めていました。ハナネコノメも、気の早い株はもう目を覚ましています。多くはまだ蕾でしたが、中にはすでに赤い葯を落としているものも見られました。
3/4/2026 トップページの花の写真をミスミソウに変更。花のページはこちら。

3月に入り、郡山市内の自然公園ではセリバオウレンの花がよく見られるようになりましたが、ミスミソウの開花はまだ早いようで、確認できたのは10株にも満たない数です。その中で、この株はひときわ多くの花を咲かせていた「超早起き」の一株でした。しかし、昨日からかなり雪が積もり、春の訪れは足踏み状態となりました。
2/28/2026 トップページの花の写真をセリバオウレンに変更。花のページはこちら。

2月も末となり、郡山市内の自然公園では気の早いセリバオウレンが咲き始めました。この時期に多く見られるのは雄しべのみを持つ雄花ですが、雄しべと雌しべを併せ持つ両性花も咲いていました(写真はこちら)。そのほか、園内のあちこちで在来種のマンサクが咲き始め、わずか数株ではありますが、ミスミソウの花も見られました。
2/23/2026 トップページの花の写真をイヌノフグリに変更。花のページはこちら。

昨日久々に早春の浜通り地方を訪れ、イヌノフグリを見に行きました。ここのところ個体数を減らしていて心配だったのですが、しっかり回復してたくさんの花を咲かせていました。花のアップの写真はこちらで。

先月末に発行した『福島県の野生ラン」について、2/17(火)に福島民報の「教養」面で取り上げていただきました。記事はこちらで。
1/31/2026 昨日30日(金)に『福島県の野生ラン』が無事に納品されました。ネットショップでご注文いただいた皆様には、本日までに発送を完了しております。たくさんのご注文をいただき、誠にありがとうございました。引き続きネットショップにて販売しております。また、福島県内の主要40書店にも配本いたしました。2月2日(月)ごろには店頭に並ぶ予定ですので、ぜひ手に取ってご覧いただけますと幸いです。
1/13/2026 トップページの花の写真をシナマンサクに変更。

郡山市内の自然公園で見られるシナマンサクが咲き始めていました。1月中旬頃から咲き始め、開花時も枯葉が枝に残りますが、在来のマンサクは2月以降に開花し、その頃には葉が落ちています。 葉はシナマンサクの方が一回り大きく、裏面に綿毛が密生しています。花もシナマンサクの方が大型で色が濃く、花弁の基部が赤みを帯びている点で見分けられます。
1/4/2026 このたび、前著『ふくしま スミレ図鑑』に続きまして、『福島県の野生ラン』を出版する運びとなりました。県内で見られるラン科植物108種(変種と品種を含む)の写真と解説をまとめました。詳しくはこちらで。
1/1/2026

新年あけましておめでとうございます。今年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

トップページをお正月バージョンとしました。今年2026年(令和8年)は午年(うまどし)です。これにちなんだ花を集めてみました(写真はこちら)。

ウマノスズクサ(馬の鈴草):果実が馬鈴に似ています。
コマクサ(駒草):花の形が馬(駒)の顔に似ています。
キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪):葉の形が馬の蹄(駒の爪)に似ています。
アセビ(馬酔木):有毒で、馬が食べると酔ったようになります。