2009年3月18日 福島県福島市にて撮影
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オニシバリ （鬼縛り）
Daphne pseudo-mezereum 【ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属】
2009年3月18日 福島県福島市にて撮影
| 本州の東北南部から四国、九州に分布し、落葉樹林下に自生するジンチョウゲ科の落葉小低木です。和名は、樹皮が丈夫で、鬼さえも縛りつけることができるほどという意味です。早春に花を咲かせ、夏に赤い果実が熟します。夏に落葉することから、「ナツボウズ」の別名もあります。花には雌花と、橙色の葯が目立つ雄花があり、雄花の方が大きいです。なお、黄緑色の花弁のように見えるのはがく片です。 オニシバリによく似ているのがナニワズです。両者の違いとしては、花の色はナニワズの方が鮮やかな黄色であること、オニシバリのがく片の長さはがく筒の半分であるのに対してナニワズは同長であること、ナニワズの方が葉の先端が丸いことなどが挙げられます。分布域も異なり、ナニワズは本州の北陸以北と北海道に分布します。オニシバリは北海道では見られませんが、ナニワズはよく見かけます。ところが福島県では、両者ともに分布しているものの、どちらもなかなか見ることができません。「福島県植物誌」によると、オニシバリはごくまれに、またナニワズは会津地方にまれにしか見られないようです。 オニシバリは福島市の水林自然林で偶然見ることができました。早春の林内を歩いていると、なんとなくナニワズに似た葉をぽつぽつと見かけ、これはひょっとして久々に花を見られるかなと思っていると、果たして小川沿いで群生しているのに出会えました。ところが、花はナニワズとはなんとなく違った雰囲気で、図鑑で調べたところオニシバリだと分かりました。私たちにとっては初めて見る花です。ここの花はがくの外側がずいぶん黒っぽいのですが、その後近くで見つけた株は緑色をしていました。 |
