ゲンジスミレ （源氏菫）
Viola variegata var. nipponica　【スミレ科スミレ属】

2022年4月28日　福島県会津地方にて撮影

東北地方の東部、中部〜関東地方の内陸部および岡山県・愛媛県に分布し、山地の林内や林縁などに生育する地上茎のないスミレの仲間。葉裏が濃い紫色を帯びることから源氏物語の作者の紫式部を連想してこの名がつきました。 草丈は5〜10センチ。葉は円心形〜広卵形で、先はとがらず基部は深い心形。葉の両面とも微毛を密生します。淡紅紫色をした花の径は1.5〜2センチで、側弁の基部は有毛。花柄には微毛がありますが、ほとんど無毛に見えるものが多いです。花期は4月中旬〜5月中旬。 福島県植物誌や新・旧県版レッドリストに記載はありませんが、会津地方の2カ所で観察したとの報告があります。最近になって（2019年）磐梯町の磐梯山山麓の林縁で新たに見出されました。また、2021年に私たちは会津地方で現存していることを確認できました。

2023年4月16日　福島県会津地方にて撮影