北海道と本州の奈良県以北に分布し、亜高山帯の針葉樹林内や谷の斜面に生育する草丈20〜30センチの多年草。和名は幅の広い葉が万年青に似ていることと、濃藍色の果実の色から燕が連想されることによります。

2〜5枚まとまってつく根出葉は長さ15〜30センチの長楕円形、軟質で光沢があります。茎頂に花柄のある径1センチほどの白色の花を総状にまとまってつけます。花被片は6個、雄しべは6個、花柱の先は3裂します。花期は5〜7月。果実は径1センチほどの液果。初めは瑠璃色で美しいですが、完全に熟すと黒くなります。

福島県ではおもに会津地方の高地に分布し、ややまれにしか見られません。私たちは磐梯山や尾瀬国立公園など会津地方の山と那須連峰の周辺などで見ていますが、数は少ないです。

北海道編の花のページはこちら。北米滞在中には黄花を咲かせるイエロー・クリントニアと白花のホワイト・クリントニアを見ることができました。