見られる花の種類がぐんと減ってくる8月下旬頃から咲きだす秋の花。言われて見れば確かに花の形は雁（がん）が飛んでいる様子に酷似している。「札幌の植物」の口絵写真に「きれいな花」としてベニバナヤマシャクヤクやキンセイランなどとともに写真が載っている。また、安原修次さんの「札幌の花」にも写真が載っている。このユーモラスな形の花が見たくて、ずいぶん探し回った。安原さんが撮ったと思われる営林事業所を訪れたが、もうなくなっていた。有明の森を訪ねた際に、自然観察員の方から白旗山の辺りにも見られることを聞いて探しに行ったが、草刈りに遭ってしまったのか、見つけ出すことは出来なかった。

あきらめかけていた時に、当HPを愛読してくださっているというA崎さんから真駒内でも見られるとの情報をいただいた。早速見に行ってみると、ちょっと最初は迷ったが、もう一度探し直してみると、あるある、笹薮の中で感激の初対面を果たすことができた。ちょうど咲き出したばかりのフレッシュな花を撮ることができて良かった。思っていたより背丈は高く、ちょっと意外であった。今後の課題は、写真撮影に夢中で忘れてしまった匂いの確認（不快臭らしいが．．．）、それと果実を見ること。

A崎さんには他にもミズアオイなどたくさんの珍しい花に関する情報もいただいた。お蔭で花見観察の幅がずいぶん広がり、まだまだ見逃している花がたくさんあることを思い知らされた。この場を借りてお礼申し上げたい。（2003年11月11日記）