オオバキスミレ　Viola brevistipulata　（大葉黄菫　スミレ科）

春の訪れが早い地球岬は、我々がシーズン初めに最初に出かけるお気に入りの場所です。昨年のコジマエンレイソウのページでも触れたように、フクジュソウやカタクリはもちろん、種々のスミレやエンレイソウの仲間、札幌近郊では珍しい青色のキクザキイチゲなども見られます。 今年は3月15日に室蘭岳に山スキーに行く機会があったので、ひょっとして早々と花が咲いているのではないかと思って帰りに寄ってみると、散策路に雪はなく、もうフクジュソウがいくつか咲き出していました。例年より1週間ほど早い開花状況に浮き浮きです。ところが、3週間後の4/3に再訪したところ、前日に大雪が降って花々は雪の下でした。札幌から室蘭に向かう道も積雪で酷かったです。今度こそと、2週間後に再び出かけると、キクザキイチゲやカタクリは見ごろでしたが、お目当てのコジマエンレイソウやトイシノエンレイソウには早すぎました。オオバキスミレもやっと咲き出したばかり．．．。なかなか思惑通りには花は見られません。 ここで見られるオオバキスミレはフチゲオオバキスミレ（var. ciliata）と呼ばれる変種で、それほど目立たないものの葉に毛が見られます。また、つぼみが紅色をしているのも特徴です。あまり群生しないようですが、散策路や沢沿いの崩壊地などでよく見られます。（2004年4月17日　室蘭市 地球岬にて撮影）