本種は日本のオオバタケシマラン（Streptopus amplexifolius）に似た花を咲かせるユリ科タケシマラン属の仲間です。草丈は30～60センチ。ソロモンズ・シールによく似た草姿ですが、私たちが見た花をつけている株は、みな下部で２つに枝分かれしていました。花は葉のつけ根から出る細長い花茎の先に垂れ下がって咲きます。この花茎が途中から曲がっていることが一般名の「ツイスティド」の由来です。長さ1センチほどのベル型の花は紅色を帯び、６つに裂けた花弁の先は小さく丸まって、蛸のように見えます。柄がなく互生する葉を基点にして茎がジグザグ状に曲がっているのも大きな特徴です。オオバタケシマランと同様に、夏の終わりにまっ赤な丸い果実が熟します。

北方系の花ですので、当地で見かける機会は非常に少ないです。シェナンドー国立公園内でまれに見られますが、開花している姿にはなかなか出会えません。（2006年5月13日 Shenandoah National Park にて撮影）