北海道と本州（中北部）、九州に分布し、落葉樹林下に生える葉緑素をもたない腐生ランの仲間です。花の特徴などについては北海道編のページをご覧ください。草丈は20〜40センチで、茎や花柄、子房に毛があります。分類上の母種であり北海道〜本州中部に分布するエゾサカネランは全草無毛なのが大きな特徴です。また、本種よりも草丈が高く、色が濃いのも相違点です。

福島県植物誌や県版RDBに記載はなく、県内の自生については長い間不明でしたが、2010年に県植物研究会のE先生が見つけられました。2011年には同じ場所に現れなかったのですが、2012年は1本だけ出たとの情報をいただき、私たちも見ることができました。下の花のアップの写真にも写り込んでいるように、茎や花柄、子房に短い縮れ毛が密生しています。