ケブカツルカコソウ （毛深蔓夏枯草）
Ajuga shikotanensis f. hirsuta　【シソ科キランソウ属】

2012年6月17日　福島県いわき市にて撮影

本州（関東〜中部地方）と南千島（色丹島）に分布するツルカコソウの品種です。その名の通りに全体に粗い毛が密生するのが特徴ですが、区別しない考えもあります。キランソウの仲間の多年草で、日当たりのよい丘陵地や高原に生えます。草丈は10〜30センチ、ジュウニヒトエに似た草姿ですが、花はまばらにつき、花が終わってから走出枝を出すなどの違いがあります。この走出枝が和名の「ツル（蔓）」の由来です。また、「カコソウ（夏枯草）」はウツボグサのことで、花が似ていることによります。 福島県では広く分布しているものの、まれにしか見られないようです。県版RDBには記載されていません。私たちはいわき市内の2つの山と天栄村で見ることができました。

2012年6月17日　福島県いわき市にて撮影