ハクサンコザクラ （白山小桜）
Primula cuneifolia var. hakusanensis　【サクラソウ科サクラソウ属】

2014年8月15日　飯豊山にて撮影

飯豊山から白山にかけての日本海側の高山に分布し、雪田の融雪跡や湿った草地に群生する草丈5〜15センチのサクラソウの仲間です。分類上は、北海道に分布するエゾコザクラが基本種となります。花の色はもちろん、花のつき方や大きさ、花期はエゾコザクラと同じですが、本種の方が全体に大型です。葉の形も異なり、本種の方が葉の上部の鋸歯の数が10〜25個と多くて不揃いです（エゾコザクラは3〜13個で三角状）。また基部の葉柄状の部分は、本種の方がエゾコザクラよりも広いです。なお、青森県の岩木山には全体に大型のミチノクコザクラ（var. heterodonta）という変種が特産します。 福島県では飯豊山や会津駒ヶ岳、尾瀬に分布しています。吾妻山には分布せず、代わりに白いヒナザクラが見られます。

2014年8月14日　飯豊山にて撮影




2014年8月14日　飯豊山にて撮影