オオケタネツケバナ （大毛種漬花）
Cardamine dentipetala　【アブラナ科タネツケバナ属】

2015年5月5日　福島県田村市にて撮影

本州北部と近畿地方以北の日本海側に分布し、林下の湿地や川辺などに生える草丈20〜50センチの多年草です。北海道〜九州に分布するオオバタネツケバナ（ヤマタネツケバナ; C. regeliana）によく似ていますが、本種はその名のように花も草丈も一回り大型で、茎に毛があります。果実（長角果）にも毛があることや、茎葉の側小葉にわずかに切れ込みがあるのも見分けのよいポイントとなります。ただし、毛の有無は個体でまちまちのようです。いずれにしても、アブラナ科の花の見分けは概して難しいです。 福島県でオオバタネツケバナは広くごくふつうに見られますが、本種は中通り地方にいくつか記録があるだけのようです。私たちは阿武隈山地の麓で出会うことができました。

2015年5月5日　福島県田村市にて撮影