オオアブノメ （大虻の目）
Gratiola japonica　【ゴマノハグサ科オオアブノメ属】

2012年6月26日　福島県郡山市にて撮影

北海道から九州にかけて分布し、低地の水辺や湿地、水田などに生える1年草です。柔らくて太い茎は下部が少し這ったのち直立し、草丈は10〜20センチほどになります。多肉質で先が尖った広線形の葉が対生し、葉腋に唇形の白い花をつけます。花冠は筒形で長さ4〜5ミリ、多くは閉鎖花で花は開きません。果実は球形で、和名はこれを虻の目に例えたものです。同じ「アブノメ」の名をもつものの、違う属に分類されるアブノメよりも果実のサイズは大きいです。 開発や農薬使用による生育条件の悪化で数を減らし、環境省のRDBでは絶滅危惧 II 類、福島県版のRDBでは絶滅危惧 I 類に選定されています。私たちは郡山市内の休耕田と猪苗代湖畔で見ることができました。

休耕田での群生　2012年6月26日　福島県郡山市にて撮影




果実　2012年6月26日　福島県郡山市にて撮影