ヒメコザクラ （姫小桜）
Primula macrocarpa　【サクラソウ科サクラソウ属】

2009年6月14日　岩手県花巻市にて撮影

早池峰山の蛇紋岩地帯に特産する白花のユキワリソウの仲間で、日本固有種です。福島県の吾妻連峰や山形県の月山ではやはり白花種であるヒナザクラが見られますが、このヒメコザクラは草丈が低く、3〜10センチしかありません（ヒナザクラは10〜15センチ）。茎先に1〜4個付く花の大きさは1センチ弱で、ヒナザクラとそれほど違わず、低い草丈の割には大きく感じます。若い葉の裏面に白い粉が密に付くのも特徴です。 花期は6〜7月で、早池峰山で最も早期に咲き出す花の1つです。有名なハヤチネウスユキソウよりも花期は1ヶ月ほど早く、新鮮な花を見るためには6月中に登る必要があります。個体数は決して少なくはなく、山の上部でたくさんの花が迎えてくれるのがうれしいです。和名の通りに本当に小さくてかわいらしい花です。

2009年6月14日　岩手県花巻市にて撮影