ガッサンチドリ（月山千鳥）
Platanthera takedae subsp. uzenensis　【ラン科ツレサギソウ属】

2020年6月27日　福島県会津地方にて撮影

北海道と本州の中部地方以北に分布し、亜高山帯の針葉樹林下に生育します。本州中部に分布する基本種のミヤマチドリ（深山千鳥）によく似ていますが、草丈が高く、葉を多くつけ、花が小さく距が楕円形であることが相違点です。 草丈は10〜40センチ。葉は３〜５個つき、下の１個が大きいです。苞葉は披針形で、花より少し長いです。背がく片は卵〜広卵形で、長さ2〜2.5ミリ。側がく片は披針形、側花弁は斜卵形。舌状の唇弁は長さ3〜4ミリで、距の長さは2〜2.5ミリと短いです。花期は7〜8月。 『福島県植物誌』や旧県版レッドリストに記載はありませんが、改訂県版レッドリストで絶滅危惧 IB 類の扱いとなりました。飯豊山に記録があります。私たちは会津地方の２つの山で見ることができました。濃い緑色をした柿の種のような短い距がユニークです。

花のアップ　2020年6月27日　福島県会津地方にて撮影