チチッパベンケイ （乳葉弁慶）
Hylotelephium sordidum　【ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属】

2008年9月28日　福島県伊達市にて撮影

本州の中北部に分布し、山地の岩場に生えるベンケイソウの仲間です。草丈は10〜25センチ、赤味を帯びた茎は斜上して、紅緑色で卵型の葉が互生あるいは対生します。和名のチチッパとは「乳葉」で、乳液の出そうな多肉質の葉に由来すると思われますが、実際に乳液が出るのでしょうか？花期は9〜10月、美しい淡い黄緑色の花を密につけます。雄しべの葯は、最初は橙褐色をしています。 福島県内では中通りや会津地方でまれに見られるようです。私たちはいくつかの県北の山や飯豊山、磐梯山で見ることができました。なお、福島県の伊達市にある雨乞山には、ここと茨城県の生瀬富士にしか分布しないとされるオオチチッパベンケイの記録があります。確認しに雨乞山へ行ったところ、確かにそれらしき花がありましたが、チチッパベンケイとの大きな違いは分かりませんでした。

2007年8月25日　福島県喜多方市にて撮影




2014年9月7日　福島県猪苗代町にて撮影




花のアップ　2008年9月28日　福島県伊達市にて撮影